≪ シャンティイ ( Chantilly ) 小さくても充実のラファエロ≫

2004年GWイタリア、フランス旅行報告(16)

パリから30分弱、 コンデ美術館  Musee Conde
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■ 数あるラファエロのマドンナの現物を見る事を、
旅行の目的地選びの1つの理由にしているので、このシャンティイは、残された2美術館の1つであった。  (最後の1つはワシントン)

日本にいると、ラファエロ関連以外では、美術館としても紹介されているのを知らないので、
ちっぽけな個人美術館のレベルだろうと、位置づけていたのだが、、、
調べてみると、、ナント 映画 「宮廷料理人ヴァテール」 の舞台となったお城であった。
コンデ公がルイ14世を大饗宴でもてなした、政治の一舞台である。
この映画は、テレビ放映をDVD録画しているので、その時代をリアリティあるイメージで知識化している。

文字にして<王>だとか<絶対権力>だとかをイメージすると、威厳を伴うが、、
まともに作られた映像で見ると、権力体制も、中身は低俗な価値観で動いていると推測させられる。

そのお城の一部のコンデ博物館を現場検証したことになった。

■ パリ北駅を、9時7分発、Creil 行きで、Chantilly-Gouvieux 着9時33分。
土曜日なので列車が少ない。  トーマスクックには Chantilly の駅名は掲載されていないので、
Paris-Nord → Creil  で調べていたのだが、現実とは違っていた。
駅に置いてある目的地別の小さな時刻表(Horaire)で確認していた方が良い。

シャンティイは小さな田舎駅
観光客と思しき者は、3名だけ。
雨の中、歩き出したのは私独り。
↓ 森の中を 2km歩く
車は途切れることなく通過する
↓ あまりの車の多さに危険を感じ
森の中の歩道に移動、、こちらはヤヤ泥濘、、
森の横は、競馬場
←↓ は城ではない。
馬小屋、馬の博物館だなんだそうである。
↓ 上の画像の拡大
← 40分程歩いてシャンティイ城が見えてきた。 ↓
お城前には、雨の中10数人が、、
車で来る人が多いようだ。

← 建物入口、、 ↓ 庭園
館員の数も結構多い、、入口周辺だけで7〜8人もいる。  観光客も数十人は入っているだろうか、、
地下のショップでは、数人いる担当者がてんてこ舞いだ。

元々、一貴族の個人コレクションなのだから、ローマのボルゲーゼ美術館とよく似ている。
それなりに、センスの良い作品が集められている。  ただ、ボルゲーゼ程の迫力はないが、、

↑ アングルがある

↑ ピンク色が絵画展示部門
ラファエロの 『 ロレートの聖母子 』 の間 →



↑↓ 暗い部屋に小さなラファエロが2点


↑↓
↓ この小さなマドンナがとても良い ↓
画面に占める聖母子の割合が大きいので、温かみが濃く伝わってくる。
31 x 23 cm と小さくても繊細に描かれている。
素晴らしい

↑ 『 オルレアンの聖母子 』 ラファエロ
1506
31 x 23 cm




←  『 3美神 』 ラファエロ

1504-1505

17 x 17 cm

画集掲載の大きさとほぼ同じだ。

こんな小品なのに掲載される機会は多い。

↓  『 ロレートの聖母子 』 ラファエロ 1511-1512
120 x 90 cm

↑ 上出来なのだが、 『 オルレアンの聖母子 』 の充実度と比較すれば、、
大きいだけに、背景の黒の単調さもあり、ヤヤ希薄さが感じられる。
(贅沢なことを言うもんだ、、)



↑ この作品は全く予想していなかったので
大いなる収穫であった。
← 『 ヴィーナス 』 アングル
1808-1848
163 x 92 cm

↓ オルセーで見た<泉>
1856
↑ このヴィーナスの方が、オルセーの泉 より 良い ↑

↑ 『 アモール 』 ワトー
Jeon=Antoine Watteau
47 x 38 cm


↑ 『 美しきシモネッタ・ヴェスプッチ 』
 1480、コジモ Piero di Cosimo
57 x 42 cm

↓ Jeon-Baptiste Greuze
『 Jeune fille 』 1761、45 x 37 cm
← 『 ジャンヌ・ダルク 』 Chapu
1873、119 x 100 cm
コンデ博物館で見て絵葉書を買ったのだが、、
オルセーにも全く同じものが??
↓ オルセーで撮った写真





強風と雨の中、森の中を歩いて駅に戻る。

パリ行き列車には、相当時間があったので
駅前のバールで、簡単に食事。

客は皆、ロトのような博打が目当て、、

something to eat は無いかと尋ねて
カマンベールチーズをはさんだパンとカフェオレ
このカマンベールチーズが多い事、、
日本の6Pチーズ分はある。
胃への負担が大きく、気持ち悪くなる。

パリ北駅に着き、地下鉄でモンパルナス駅へ、、
モンパルナス駅から予定より早い列車に飛び乗り、シャルトルへ向かう。

■ <2004年GWイタリア、パリ近郊都市21日間旅行 目次>

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