≪ ヴィチェンツァ ( Vicenza )のティエポロ ≫

ティエポロを訪ねて(4)
ジャンバッティスタ・ティエポロ、Giambattista Tiepolo (1696-1770)
2004年GWイタリア、フランス旅行報告(5)
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■ パッラーディオ (1508〜80, Andrea Palladio) の街と言われるヴィチェンツァ。
バジリカ、オリンピコ劇場、キエリカーテ宮殿などパッラーディオの設計建築に溢れている。

私の興味は、チチーリア・バリトリ等、こじんまりとした音楽会の開かれるオリンピコ劇場、そして
ティエポロの絵である。 ただ、ティエポロの絵は、近郊に点在するヴィッラを装飾しているのだ。
しかも、そのヴィッラの情報が明確でない、、とりあえず行ってみよう。
情報だけでも得られれば満足しよう、と控えめな予定なので、 その分、ついでに
パドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂のジョットのフレスコ画を見ようと、夕方の時間を予約済み。

ヴィチェンツァの街並み(北方向)、中央の緑屋根がバジリカ


早朝、ヴェネツィアのホテルをチェックアウトし、メストレ駅前のホテルにチェックイン。
ホテルに荷物を置いて次ぐに鉄道で出発。 59km、5.16ユーロ(\680)をクレジット払い。

↑ ヴィチェンツァ駅舎

↑ 駅前の Campo Marzo 広い公園だ。
ゆっくり歩いて中心街へ、、
↓ 西地区は高層住宅街 ↓
↓ カステッロに入る。 P.le Roma
↓ 広場の名前が判らない
↓ アンドレア・パッラーディオ大通り
↓ 小さい街なのに、賑やかな繁華街 →

↑ バジリカ

↑ バジリカの階段
↓ P.za Matteotti ↓
マッテオッティ広場から見るオリンピコ劇場入口
↓ 門を入り中庭 ↓
正面がオリンピコ劇場の玄関
この劇場を初めて写真で見た時は驚きだった。
古代街角を模した室内劇場の発想、、
舞台奥のエジプトのテーベを模したという遠近感、
パッラーディオ最後の作品だそうだ。(1581年)

Mozart Don Giovanni の映画にも撮影されており
ぜひとも音楽会を体験したいものと思っていたが、
旅行前のインターネット検索では公演見当らず
見学のみとなってしまった。

しかし1度見てしまえば、それで気が済んでしまった。

↓ マッテオッティ広場のキエリカーティ宮殿

↓ 判りにくい入口を見つけ中へ

↑ ティエポロの部屋 ↑

↑無原罪のお宿り
378 x 187 cm, 1734〜1736
見るべきティエポロ作品は→↓の2点。
<無原罪のお宿り>はプラド美術館のものと
混乱するくらい似ている。
カステッロ入口の門横のセルフレストラン
<self Pause> 内部
野菜、果物、ヨーグルトなどで
お腹を調節する目的でセルフレストランを利用。

イタリアではヒドイ所が多かったが、
ここが一番まともであった。
左のお皿は、チーズが乗ったポーク。
これで、10.5ユーロ

ティエポロ目当てのヴィッラ Villa なんだが、
一般の旅行ガイドブックには掲載されていない。
また、ティエポロの画集の所蔵場所に、Villa Valmarana と書いてあっても
ヴィチェンツァには、Villa Valmarana がたくさんある。 どこか特定できないのだ。
しかも、近郊なので、ガイドブックには地図がない、、どうすればいいんだ!!
Villa Valmarana ai Nani, Villa Capra Valmarana La Rotonda
Villa Valmarana Morosini, Villa Valmarana Bressan

■ 現地で手に入れた資料で、Villa と 所蔵作品の整理ができた。 ■
以下は、現実には行っていないが、バーチャル体験である。

(データは資料からの転載で、現場確認したものではないが、参考にはなるだろう)

2年後追加 ★ 2006-05 にVicenza 再訪し ★
Villa Valmarana ai Nani,
Villa Capra Valmarana La Rotonda
の2つのヴィッラを訪問した。
06/05ヴィッラ訪問記



歴史物語で埋め尽くされた魅力的な館
< Villa Valmarana "Ai Nani" >

駅から東南3km、
バス8番、13番

0444 321803

Wed-Thu-Sat-Sun 10:00-12:00
Mon以外の午後 14:30-17:30

↑ イフィゲネイアの犠牲
350 x 700 cm, 1757
トロイを攻めるアガメムノンが、
女神ディアナの怒りに触れ、艦隊が帆走できない為
「娘イフィゲネイアを生贄にせよ」 と神託を受ける。
イフィゲネイアは運命を受け入れる。


↑ 魔女アルミーダを棄てる恋人リナルド
220 x 310 cm, 1757

十字軍の勇士リナルドが
敵側の魔女アルミーダと恋に落ちる。
戦友に使命を思い出さされ、アルミーダから去る。


↓ アキレスの奴隷女ブリセイスを要求する
アガメムノン
280 x 300 cm, 1757


アガメムノンが戦利品として
アキレスの奴隷女ブリセイスを要求し、
アキレスが怒って剣を抜く、、、

↓ アキレスの怒り
300 x 300 cm, 1757
アキレスの髪を掴んで止めるのは
女神のはずなのだが?

↓ アキレスを慰める母テティス
300 x 200 cm, 1757



↑ メドーロの傷を手当てするアンジェリカ
250 x 250 cm, 1757
中国の王女アンジェリカは、戦傷したムーア人兵士メドーロを助け、恋をする。 そして結婚する。
アンジェリカに恋したキリスト教騎士オルランドは、樹に刻まれたアンジェリカとメドーロの名前を見つけ、
オルランドは狂乱する。
↓ 繋がれたアンジェリカ
↓ 名前を刻むアンジェリカとメドーロ
250 x 160 cm, 1757


↑ カルタゴ女王ディドの前に
息子に変装した愛の天使を連れて行くアイネイアス
230 x 240 cm, 1757
彼の息子と思って愛の天使を抱いたディドは
アイネイアスを愛してしまう。

↑ カルタゴのアイネイアスに現れる母ウェヌス
230 x 180 cm, 1757
ウェヌスはディドと結び付けようと謀る。
★ トロイの王子アイネイアスは、トロイ滅亡後、カルタゴに渡り、、、その後ローマ人の伝説の先祖となる。
カルタゴ女王ディドと結ばれたアイネイアスに、ヘルメスが現れて、旅を続けるよう、神の命令を伝える。
↓ アイネイアスに現れるヘルメス
230 x 145 cm, 1757



↑ アポロとダイアナ
200 x 185 cmの一部, 1757
→ ディアナと風の神アイオロス

↓ 暗黒を蹴落す光明
1757
↓ 350 x 115 cm, 1757
↓ 350 x 115 cm, 1757


< Villa Capra Valmarana "La Rotonda" >

駅から東南3km、
バス8番、13番

0444 321793

Tue-Sun 10:00-12:00, 15:00-18:00
内部見学 Wed の同時間

テエポロ作品の有無はわからない。
(無いから確認できない?)


確認されたのは全て寓意画

< Villa Loschi Zileri dal Verme >

駅から西へ約10km、
at Biron di Montterle
Monteviale

0444 570141

Mon-Fri 8:30-12:30, 14:30-18:30
Sat,Sun,Holiday on request


↑ 惰眠と緊張
1734

↑ 栄誉に授冠する美徳
230 x 180 cm, 1734

↑ 夫婦の親睦
230 x 180 cm, 1734
↓ 謙遜と高慢
230 x 180 cm, 1734

↓ 寛容による贈物
230 x 180 cm, 1734


← 真実を発見する時


↓ 美徳の中の栄光





< Villa Cordellina Lombardi >

駅から西南西へ約20km、
at Montecchio Maggiore

0444 696085

<1 Apr-15 Ott> Tue-Fri 9:00-13:00
Sat,Sun,Holiday 9:00-12:00, 15:00-18:00

↑ スキピオの自制
490 x 550 cm, 1743-1744
↓ アレキサンダー大王の前のダイレイオス一族
490 x 550 cm, 1743-1744
↑ スキピオは、カルタゴを征服し、
戦勝祝いに美女を提供された。
その女性が婚約していることを知り、
そのまま、婚約者に返した。



← アレキサンダー大王は、
敵ペルシャ王ダイレイオスが家族を残し敗走した。
しかし捕虜にした家族を丁重に扱った。


↑←共に、勝者の寛容な徳を称える。
← 無知に対する知性の勝利

↓ 部分拡大図

近郊に、ティエポロの Villa は、これら以外にもあるのか、否か、、

ありすぎるのも疲れる、、、フェルメールのファンは楽でいい!!

■ <2004年GWイタリア、パリ近郊都市21日間旅行 目次>

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