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≪ マウント・アブー (デルワーラ寺院群) ≫

Mt. ABU  避暑地
Delwara Jain Temples


4度目のインド旅行 and 初めてのインド一人歩き (2)

2013-03-04 〜 2013-03-23

  


■ マウント・アブーのデルワーラ・ジャイナ教寺院群 (Delwara Temple,Dilwara Temple) は、私がインドの彫刻群に興味を持ち始め、
その情報の少なさの為に、たまたま購入した内の一冊 「 インド建築案内 」 神谷武夫著 に 網羅的に掲載された写真の内で、、
その繊細な、見た事の無い繊細な大理石彫刻の写真が、強烈に記憶されていた寺院群である。
この本には、マウント・アブー(Mt.Abu)の次には、ラーナクプル(Ranakpur)のアーデナータ寺院の写真も掲載されているのだが、
マウント・アブーの写真の方が大きく、「いったいどうなっているのだ!」 と驚きの繊細さが印象に残った。
ラーナクプルの方の写真は、、それ程でもなかったので、、印象は薄かった。 (実際は、、ラーナクプルの方が圧倒的に素晴らしい。)

2011/12 に、ラーナクプルのアーデナータ寺院を訪れ、その驚きの素晴らしさに体感した後も、
なお、マウント・アブーへは行かねばならぬ、、、と思い続けていたので、、今回の旅行の最大の目標である。

マウント・アブーのデルワーラ・ジャイナ教寺院群は、、入場は非常に厳しく、、写真撮影は禁止!! なのは知っていたので、
旅行記作成という観点では、、全く期待できないのだが、実際に見て、自分なりに、その位置づけをしておかねばならなかった。
『 行ったのだ! 見たのだ! 』 と自分自身を納得させる為の探訪であり、、目的は無事に達成できた。

■ 01/15 に最初に鉄道予約した時には、
03/06 デリー → アブー・ロードの鉄道予約の次は、 03/11 のアーメダバド→ ウダイプルの予約のみであり
03/07 〜 03/11 の5日間で、マウント・アブーとアーメダバドで のんびりと過ごす計画であったのだが、、、
地球の歩き方のQ&A掲示板で質問して、グジャラート州のバスサイトを教えてもらった結果、、
バス移動の計画が可能となり、、パタン、モデラの階段井戸・階段池の探訪も視野に入り、、、
そうすれば、、マウント・アブーでの滞在を縮める必要が出てきた。
幸いにも、、アブー・ロードから南へ木曜日だけの運行の列車が見つかり、、マウント・アブー宿泊は止めて半日訪問となった。

今回利用した検索サイト
   インド鉄道
   グジャラートバスサイト
共に、WEB予約が可能なのだが、、会員登録がどうしても出来ない(海外からは無理?)ので
鉄道予約は、、デリーの西遊旅行に Mail でお願いした。 最初は、RESに時間がかかり、、使えない?と思ったのだが、
担当が女性に替わり、、直ぐにRESが来るようになり、、的確に手配してくれた。
支払いは、、日本の郵便口座が選択肢に入るので、、送料無料であった。




★  NewDelhi 19:55 発 12958 ADI SJ RAJDHANI
出発の約3時間前に電光掲示板にホーム番号が表示された。
ホーム番号を確認してから、駅構内に入り、Waiting-Room 等をうろうろしながら待つ。



寝台列車や昼間の特急には何度も乗っているが、、今までは現地ガイドまかせ。
今回は、、全てが自己責任である。 遅延などのその後も、自己解決せねばならぬ。
情報収集は、、慎重になる。
ホームに張られた Waiting-List を見ると、、WL50番までが、座席確保出来ている。
↓ 結構な数である。 WLだからといっても可能性は高いのだ。 ↓




↓   30分前には、、ホームに列車番号や、、車両の停車位置などが表示された。  ↓



↓ 列車も、30分前にホームに入り、、入口には乗車名簿が張り出される。  ↓
↑ の A1 は 車両番号  VS  ↓ の A2 は、クラス番号







昼間の特急では、食事付には何度も乗ったのだが、、寝台車では初体験だ。
ペットボトル水、前菜のスープ、、2種類のカレー、ご飯にチャパティ、ヨーグルト、
そして最後にアイスクリームまで順番に配られる。

スープ、ヨーグルト、アイスクリームは食したが、、シャパティやカレーは不味いの極みである。




↓  検札の車掌には、Eチケットとパスポートの提示。  ↓

毛布、敷布2枚、タオルと付くのだが、、、どの列車でも、、男性も女性も、
下に敷布を、毛布にも丁寧に敷布をむるむ。
私などは、、服のまま練るのだからどっち道汚いのに!!と思うのだが、、



車両の端には、、食事担当者の寝床と作業場が、、、







翌日朝、、列車は予定通りの アブー・ロード駅に到着。
今まで経験では、、列車は相当に遅れる、、と覚悟していたので、
今回の旅での、 時刻の正確さには驚いた。

駅の関係者に、、CLOAK-ROOM? と尋ねて、指示された方向に行くが、、
CLOAK-ROOMの表示はなく、、ウロウロとしていたら、、
最初に尋ねた人が言ってくれたのであろう、、担当者がやって来て
一室に招きいれられた。  カーボン紙挟んで3枚綴りの伝票を書く。
チケット番号からパスポート番号まで、、、、
そして、、背後の部屋を開錠し、、荷主本人に棚に置かせる。
これは、、どの駅でも全て同じ手順であった。


大きな荷物を預けて、、小さなデイバッグのみで駅をでる。

駅前は、、大きな駐車場、、車の呼び込みが激しいが、、

地球の歩き方の情報で、、、バス or タクシー とあったので
事前に調べていたバスターミナルへ向かった。

真っ暗である。

数百メートル歩いた広場で、、バスが数台出入りして、、
多くの団体と思われる人達が乗り込んでいたので、、
バスターミナルだと思い、、Mt.ABU? と尋ねるが、、
全て、、NO!  ??? 一時どうしよう??  と、、

これは覚悟してタクシーか!! と駅に戻る。
( 帰路に判ったのだが、、バスターミナルはもっと先 )



↓  駅に戻ると、、、タクシーと思ったのが、、乗合トランスファーのジープ群であった。  ↓

料金は、50ルピーと言うので、、これは安いと、、(地球の歩き方の情報では、200ルピーから とあったので、、)

■ 結果的に判ったことだが、、

現地人の料金は、、20ルピー以下
外国人は、、30ルピー程度である。


地球の歩き方は、、全く不適切な情報であった。


各種自動車は、、満員になり次第出発する。
私は、、バスターミナル方面に向かった時間が災いして
乗客がまばらとなってしまっている。

↓   他方から来たジープに少し空席があったので、そちらに乗換え出発する。  ↓

全席には、、ジプシーの親子が2列に7〜8人
後ろには、、私を含め3人の男性、、、







車は、、途中、、客探しをしながら走る。




山に登るにつれて、、、明るさが増してくる。





前のジプシー達  と  後部の男性、、、山にはおサルが多数、、


車内では、、、何処から来た  ジャパン  言い国だ  インド人はフレンドリーだと
お決まりの会話で ニコヤカに過ごす。

途中で、、入山料を払うポイントに付いたが、、
外国人は私一人だったので、、担当者は、、
ドアを開けたのだが、、支払いを求められなかった。


乗車 1時間弱で、、マウント・アブーのマーケットに到着
( バスターミナルよりは、、ナキー湖寄りである。 )





マーケット広場、奥に入るとバザール、、、背景の山が Adhar Devi





現地の人達にとって集合場所、中心のようである。 ジープ等の車が多数待機している。

チャイ、軽食、屋台、、etc ツーリストもある。






車内で親しくなったおじさん2人、、チャイを飲め飲め、、と奢ってもらった。




目的のデルワーラ寺院は、、、12時からの開放なので、それまでは適当に観光する。





鉄道駅で設定したGPSは、 1分30秒単位にしていたので、マウント・アブーに着いた時点で、30秒単位に設定しなおさねばならなかったのだが、
着いた所が、、バスターミナルとは違ったので、、戸惑ってしまい、設定しなおすのを忘れてしまった。
↑  その結果、、マウント・アブーでの車の移動の軌跡が大雑把なものになってしまった。  ↑



A= バス・ターミナル 
B= デルワーラ寺院 
C= Adhar Devi 寺院 
D= Shanker Math寺院
E= マーケット広場  




事前には、、大まかな Google Map しか無かったので、詳細な観光地図ではない。
バスターミナルの前には、観光案内所があるのは判っていたのだが、
今は 7:40なので、、当然 CLOSE だろう、、、、、

マーケット広場前に、、S.N.Tours が Open しており、
1日ツアーがあったので、、15:36 発の鉄道Eチケットを見せて
ツアーの途中で抜ける事を告げて、、申し込む。
120ルピー、9:20 集合

それまでは、取り合えず、、周辺を歩く。
人の流れてくる西の方へ歩き出す。


↑  マーケット広場左横の Shanti Vijay Garden  ↑





学生達だろう、、、



大きなグランドでは、、クリケットが盛ん。





グラウンドを北に向かうと、、観光バス駐車場 (バス・ターミナルとは別で、ツアーバスはここから出発). その先が ナキー湖





ナキー湖 Nakki Lake




貸しボートがあり、、乗っている人もいたので、、私も乗ろうとしたが、、
チケットを買え!、、、所がチケット売り場には担当者不在、、と中途半端。




ボートを諦め、、周囲を歩く。


Hotel Lake View 、、当初予定では宿泊希望の一つだったホテルだが、、綺麗とは思えない。




湖畔を離れ、、バザールを巡るが、、、8:30なので、、活気は無い。


一回りして、マーケット広場に出てきて、、丁度良い時間。



先程通過したバス駐車場から、、ツアーバスは 9:30 に出発。 ほぼ満席である。

↑  座席は指定されていて、、臨席のインド人技術者  ↑




↓   最初に立ち寄ったのは、、Shakaer Math 寺院 ?   ↓

ガイドが車内で、、長々と説明していたが、、私には??? なので、、
ヒンドゥ教的と言うよりは、、地方信仰のような雰囲気、、聖水をかけてもらうだけ。




↓   次は、、Adhar Devi 寺院   ↓




頂上まで登るのなら、、最初から諦めるのだが、、
そうでもなさそうなので、、いける所までとゆっくり登る。


↑  結果的には、、右の肩の所に祠があり、そこまで登った。 ↑
GPS軌跡によると、、たったの標高差65mであった。









大岩の重なった隙間が、、修行場、神域 のようである。





祠の上から見た  マウント・アブー のほぼ全域、、  右下がナキー湖  ↓





ナキー湖





↓  下山すると、、民族衣装を着て記念写真  ↓
結構な時間を費やしていた、、ツアーの稼ぎ場所なのだろう。






少し離れた場所から見た Adhar Devi 全景





次に、、、Om Shanti Bhawan   Universal Peace Hall


ここで、、11:30 となったので、、私はツアーから離脱し、、
ジープ・タクシー で デルワーラ寺院に向かう。
開錠は 12時からである。

タクシーの言い値は、、100ルピーだったが、、
どれがタクシーか予約済みのジープかが判らず、
私には、交渉の余裕はなかった。
デルワーラ寺院参拝をして、、
3時には、、、鉄道駅まで下らねばならないのだ。
列車に乗るまでの、不確定要因が多々控えている。
払える金額ならば、、無抵抗にならざるを得ない。





■ ■  デルワーラ寺院  ■ ■
Delwara Jain Temples




↑   外から見えるのは、カラタラ寺院(パールシュヴァナータ寺院)の四面堂の塔部のみである。  ↓






4つの寺院が、現在は一つの敷地の中にあるのだが、、別々の時代に、別々に建てられたもの。






正面入口を、東の参道から眺める。  右手に荷物預けがある。

荷物検査は厳重で、、水、電子機器は徹底的に排除される。
小さな電子辞書、ICレコーダまでもが指摘された。
勿論、、カメラは持ち込み禁止である。


ここは、ラーナクプルのアーディナータ寺院とは違い
全く平面的で、、中心の聖堂だけが低い屋根の盛り上がりがあるだけ。

外からは、、全く見栄えのするものは見当たらない。



↓ 知り得る資料は、、神谷武夫氏の著書のみである。 ↓


アーディナータ寺院
ネミナータ寺院
アーディナータ寺院
パールシュヴァナータ寺院 があるが、、
ジャイナ教の24人の祖師の内の本尊とする一人の名前が寺院名とされる。



アーディナータ寺院
ネミナータ寺院
アーディナータ寺院 は
各寺院の回廊には、、他の祖師(ティールタンカラ)を祀る小祠堂群が配置されている。

彫刻の繊細さは、、ラーナクプルのアーディナータ寺院と同じであるが、、
2層、3層と高層建築であるラーナクプルのアーディナータ寺院と違い、、こちらは、1階のみなので、、
直ぐ頭の上に、、精細なレース状の彫刻群が見える。  この身近さが、、細かさの詳細と共に、、逆に仕上げの荒さも目に付く。

イメージどおりだと、、感激すると共に、、既にラーナクプルの体験をした感性には、、新たな驚きとはならなかった。
ラーナクプルを知らなかったならば、、感激の極致となっていただろう。

アーディナータ寺院が 11世紀。  ネミナータ寺院が 13世紀 であり
ラーナクプルのアーディナータ寺院が 15世紀 なので、、、アブー山の寺院の発展・完成型が ラーナクプルとなる。

ラーナクプルのアーディナータ寺院が最高の素晴らしい寺院となっているのが、、重々に認識させられる。

アブー山の写真が無いのは、、ラーナクプルのアーディナータ寺院の写真の初期版として、思い出す事で代用するしかない。
神谷武夫氏の著書インド建築案内には、、わずかだが写真が掲載されているので、これを見て思い出している。









12:45 にデルワーラ寺院群を出て、タクシーを捜す。

どれがタクシーなのか判らないので、手当たりしだい聞く。

マウント・アブーのバスターミナルまで、150ルピー、、
10分で、、バスターミナル着。



バスターミナル




バスの車掌に、、Abu Road駅 行きかと聞くと、、「 NO 」

向かいの観光案内所で聞くと、、あのバスだと、、、

再び、バスの車掌に、、Abu Road駅 行きかと聞くと、、「 NO 」
何のことはない、、、
「 駅ではなく、、バスターミナル行き 」 のようである。




ターミナルの時刻表なのだが、

英語表記は全く無いので、、
何処行きかは全く把握できない。



バスターミナル向かいの観光案内所





そうこうしている内に、、上から降りてきたジープが声を掛けるので
Abu Road駅 行きかと聞くと OK
20ルピー?  30ルピーだと、、、

1:00 乗合ジープで 麓の駅に向かう。

十分に15:36の列車に間に合う。
これで一安心だ。




Abu Road への途中の景色





Abu Road の鉄道に沿う町並み





Abu Road のバス・ターミナル。  鉄道駅からは500mも離れている。

ここから各地へのバスがありそうだが、、ネットでいくら探しても見つからなかった。
ラージャスタン州、グジャラート州各地への路線が、確認できれば、
計画はもっと簡単に作成できたのだが、、、、



Abu Road駅  13:52 着


Cloak-Room で 15ルピーを払い、列車を待つ。


列車 22475 は、木曜日だけの早朝始発の長距離列車なので
相当に遅延を覚悟していたのだが、、、遅延の様子も無く、、
ただ、、ホーム番号が何処にも表示されていないので
30糞程前に、、駅員に聞いてみると、、2番ホームだと言う。
乗客は殆ど見当たらないので、、やや心配。
陸橋を渡らねばならないので、、15分前に移動。

2番ホームに移動すると、、乗客名簿が確認でき
私の名前も確認、、、これでやっと安心。



15:28 遅延どころか、、早めに列車到着。


木曜日だけ運行 と言うのはやはり、、マイナーなのだ。
列車は、、汚い、、古い、、、

Mahesana までの 2時間強の乗車である。


これで 永年の MT.ABUへの宿題は無事終えた。
気持ちは相当に軽くなった。






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