≪笠捨山(大峰)白谷トンネル東口から≫ 登山報告

写真豊富な、のぶなが山行記
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■ コース=白谷トンネル東口 → 行仙岳 → 佐田辻 → 笠捨山東峰・西峰 →
       → 佐田辻 → 奥駈分岐 → 白谷トンネル東口

05年 6月12日  天候=晴れ

■ 所要時間=白谷トンネル登山口発 8:10 → 奥駈道9:07 → 行仙岳9:13 - 9:19 →
   → 佐田辻、行仙宿山小屋9:47 → 笠捨山東峰11:44 - 12:10 → 笠捨山西峰12:13 - 12:20 →
   → 佐田辻1:49 → 奥駈分岐2:13 → 白谷トンネル登山口2:58
      登り計=3時間30分、  下山計=2時間40分   総合計 6時間10分

≪標高差 500m≫ 標高差は意外と少ないが、、、。 奥穂高の標高差=2073m、悪沢岳=2041mである。
主な標高≪笠捨山西峰1352.3m≫≪行仙岳1226.9m≫≪行仙宿1090m≫≪白谷トンネル東口850m≫


■ 車で登山: 早朝、西宮3:42分発、杉の湯6:05、池原7:11、登山口7:46
          往路=4時間、走行距離163km。  帰路(十津川経由)=5時間30分、186km
          帰路は玉置神社へ途中まで行き、時間的に断念する。


★ 入梅宣言後の晴れ予報なので少し不安があったが、前夜に突然山行を決める。
  金剛山通過時は全くの雲の中なので、下市口でも曇天なら、五番関から大天井岳にでも目的変更しようと、、、
  ところが、下市口では曇天でも雲は遙か上空にあるので、予定通り、笠捨山に向かう。



↓  『 笠捨山 』  の山姿 ↓  釈迦ヶ岳の登り、古田の森から撮影 05-05-08


↓ 行仙岳の電波塔が左端に見える ↓




 一ヶ月前には、笠捨山の名前は記憶になかったのだが、、先月、釈迦ヶ岳から南方に見える目立つ山容が印象に残る。
 この地の登山地図は持っていなかったので ( と思っていたが、大峰の裏に掲載されていた )
 イロイロと推測の結果<笠捨山>らしいと判り、、、行って確認してこようと、近い将来の予定にいれていた。

 ついでに、十津川側に周り、玉置神社の駐車場から<玉置山>にも挑戦も、、、
 しかし、これは、折立から登りの途中までで、時間が心配で断念した。


笠捨山自体の山姿にのみ興味があったので、
そこからの展望などには、全く期待してはいなかった。

ところがである、、というより、期待していなかったからこそ

笠捨山東峰に立った時の、突然開けた北の大展望には、、

感激!! 感激!! 超快感!!!




↓ ≪ 笠捨山東峰から北の大展望 ≫ ↓



↑ 中央が釈迦ヶ岳+孔雀岳、、、、左が古田の森の稜線、右の突起が大普賢岳 ↑

この爽快感、、、これを知ってしまうと、、又 求めて 苦しい登りの喘ぎを許容してしまう。


右手には、台高南部の山々の連なりが見えるのだが、
こちらは大杉谷の下りしか体験していないので、平凡な遠景にしか見えない。

様々に登り、山頂の賑わい、快感を知っているからこそ
その山々の連なりを見ると、見える遠景に留まらず
リアルに再現され、快感につながって行く。




西宮3:42分発、杉の湯6:05、池原7:11、登山口7:46

途中はカラッと青空に代わっていたのが、池原では再び雲が低い。


(**** 本日の走行した道路は全て舗装道路で、難路は全くなし。 ****)


今までの体験済み最南端の前鬼口を過ぎ池原に
425号線に折れ山道となる。
↓ 池原の集落 ↓ 425号線から




↑ 明神池前の池神社

169号から425号に入り
一時、山道になり険しいと思いきや
広い道路の寺垣内の村落に出る。
浦向から道は狭くなり
↓ いよいよ山らしくなる。 ↓

若干の落石はあるが危険は全くない。


池原から16km、35分で
白谷トンネル東口へ




登山口は、トンネルの手前100m程の左手にある。
知らずにトンネルの前をウロウロ、キョロキョロ


登山者は3人の単独行に出会っただけ。


奥駈道に出るまでの登りは1時間弱

 400m程の標高差なのだが、高度の半分を鉄階段で稼いでいると思えるほど、鉄階段が多い急登である。
 展望は時々あるが、笠捨山そのものは見えないので、おもしろいモノではない。

 ↓ の樹の下をくぐると、50mで奥駈道にでる。

先ず行仙岳山頂を目指す。 5分、、、


↓  行仙岳山頂には、NTT無線塔とNHK中継塔がある。







本日の目的である笠捨山の山姿を確認しようとするが
南の展望は開けず、樹間から微かに見える。
人間の眼には、残像があるから、
歩きながらでも、樹間から全体の山並みは確認できるが
写真に撮るには無理、、、、、

↓ 行仙岳山頂からの北の展望 ↓
あいにく、、釈迦ヶ岳だけに雲なのである。



↓ 北西の <中八人山> 南八人山1408m、中八人山1396.5m、奥八人山1286m ↓
この山に関しては全く知識がない、、、

06/03/26に登る機会があった。




いよいよ、奥駈道の縦走である。


登山口からの合流点まで戻り、佐田辻の小屋まで30分弱の下りである。

↓ 直ぐに、笠捨山の姿が展望できる。 初お目見えである。 ↓

せっかく登ったのに、再び下るのは気が滅入る。
が、、、覚悟しなければならない。

これから、大きなピークは3つ程だが、小さなピークまで入れると
6〜7つの Up Down がある。 帰路はその逆だ、、、
花木は終わっているので、気疲れのする縦走であった。

↓ 小屋への急な下り


↓ 行仙宿山小屋、棟数が多い ↓


行仙宿山小屋の標高が1090mとあるから、
300m弱のUpDownを何度も繰返す事になる。


↑ 送電線鉄塔 から笠捨山を見る
キツイ下りが続く、、、

↑ 鉄塔から中八人山 ↑


殆んど樹林の中なので、日陰だが、、、
変化に乏しく、見るものが少ない。


↑ 行仙宿跡の表示のある広場の枯れ大木





↓ →
後半は少し変化があるが、、
登り下りの繰り返しはツライ



縦走路の花樹は、落花済み、、、
脚元で咲いていたのは ↓ のみ
銀竜草(ギンリョウソウ)に久しぶりに遭遇。
数年前に、弥山で綺麗な銀竜草の群生を写真に収めてからは、もうこだわらなくなったので、あまり目に付かなかったのだが、、

今日は、往路と帰路にそれぞれ見つけた。

 ← 何度撮っても焦点が合わない。
オートフォーカスのみの機種は使い難い。

↓ 縦走路の遙か下に、シロヤシオ





↓ きのこ?虫? ??気持ちが悪い

↑ 南方熊楠で有名な 「 粘菌 」 と言う生き物だろう。 ↑
変形菌=植物と菌の性質を持つ。

大自然の展望的には恵まれた山行ではあったが
5m以内の自然的には、地味であった。
バイケイソウも、マムシグサも目に入らなかった。

                           →
登りには気が付かなかったが、下山時に登山口近くで見つけた。 これもピントが合わない。

ピークに登る度にこれが最後のピークと期待しながら
ピークで次のピークを見、、、大きく下る。

今年は、水は、1リットル以上飲んでいないのだが
今回の山行では、2リットルを消費してしまった。
暑さのせいか、、気疲れのせいか、、、

↓ 間違いなく、笠捨山山頂への最後の登りで、先行者が下りてきた。
1番キツイ登りだが、目的地なので気は楽になる。


↓ 笠捨山東峰と西峰の中間点に着く。 ↓

笠捨山東峰への表示はなく、
蛇崩山への指示だけである。

東峰で撮影、食事と、25分程過ごしたが、
前後して登っていた単独行2組とも、現れなかった。
笠捨山山頂の西峰にのみ行ったようだ。

東峰の方が遙かに良いのに、、、、、、、、



≪ 笠捨山東峰 ≫ から 北方向の展望







「 一歩退いて、全体を見通す 」 という感じである。
大峰を大きな視野で見つめられる、、

ゆったり と 余裕を感じさせる。

気持ちの良いひと時であった。

七面山のあけぼの平のように、その場の快適さ故に
寝そべってくつろぐというようなものとは別の、、
雄大な落ち着きのある展望が気持ち良くさせる。



大パノラマの拡大画像  ( ソフトで画像編集 )





大普賢岳の拡大画像



↓ 池原貯水池 ↓ 望遠



↓ 南の展望は、残念ながら悪い ↓



少し、蛇崩山への道を覗いてみたが、、
展望はありそうになかったので、西峰へ向かう。



東峰から西峰へは3分程の距離



笠捨山西峰




着いた途端に、、窮屈でゴチャゴチャと
ナニーッこれッ! 








おまけに、、ハエが多いのが悪印象

大峰は好きな山域ではあるが、、
近づいた途端に、
相性が悪いと感じる場所が何箇所かある。
”霊”がドウノコウノというのではないが
私には相性が悪いのだ。


西峰からは、南の展望が約90度得られる。。。。。。
ただ、私には全て判らない、、、、
全く知らない領域だ。


↑ ( 2重に見える奥が玉置山らしい、左端の尖りが宝冠の森、右端が花折塚、その真ん中が玉置山? ) ↑


↓ 北の展望も少しはある。 ↓




↓ 本日の縦走路 ↓
左端に行仙岳の電波塔が見える。
手前に送電線鉄塔が、、、
こうして見ると、、楽そうに見えるのだが、、


↓ 望遠で、、ヘリの荷物置き場と、、行仙宿山小屋 ↓



いよいよ下りだ。

早く下れれば、玉置神社から玉置山までもと欲張っていた。

上を見れば、気持ちの良い大空、、


急な決行であったけれど、北方向の大展望に満足の山行でした。


帰路は、425号線を十津川に、
168号線を南にとり、折立へ、、玉置神社に向かう。

が、、玉置神社への登りの途中で、突然に行く気が無くなり、
もう、遅い!帰ろう! となった。

谷瀬の吊橋を見て、温泉には寄らず、
西宮に帰宅したのは、夜8時50分。

遠かったアプローチだけれども、、登って良かった山でありました。

■ ≪私の山登り観≫ ■
高い山に登れば地球が見えてくる
  何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。
ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか?
 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。

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