≪大天井ヶ岳(大峰)、吉野奥千本から奥駈道 ≫ 登山報告

写真豊富な、のぶなが山行記 青根ヶ峰、四寸岩山を経由して奥駈道

★☆★ 大峰山脈縦走の出発のコースである。 と言っても、全縦走を意図した山行の一部ではない。
   山頂からの大展望を登山の醍醐味としている者には、物足りない山々ではあるが、
   特徴のない山上ヶ岳より北の山座同定には、現場を歩いておく必要があるという理由での山行に過ぎない。
     ( 気楽にいけるコースが他に思いつかなかっただけ、でもある。)

★  ガイドブックを読んでも、登山道、奥駈道、古道と混乱気味で、加えて林道が新しいのか目安が違う。
   画像79枚で詳細にコースのポイントを掲載したつもりである。

感動の共有、のぶながTOPページへ ■ コース=奥千本(吉野) → 青根ヶ峰 → 四寸岩山 → 百丁茶屋跡 → 大天井ヶ岳 →
  → 五番関 → 洞川温泉

2005年 6月24日(平日)  天候=曇天

■ 所要時間=奥千本・金峯神社9:05 → 青根ヶ峰9:37 → カクレ平10:17 → 四寸岩山11:30 →
       → 百丁口(林道交差)12:27 - 12:35 → 二蔵宿小屋12:56 → 大天井ヶ岳2:13 - 2:29 →
       → 五番関3:15 → トンネル西口3:28 洞川温泉センター4:55  総合計 7時間26分

≪標高差 740m≫ 標高差は意外とある。 奥穂高の標高差=2073m、悪沢岳=2041mである。
主な標高 ≪大天井ヶ岳1438.7m≫≪四寸岩山1235.8m≫≪洞川温泉800m≫≪金峯神社700m≫


■ 阪急甲陽園発5:35、阿倍野発6:35急行、近鉄吉野着8:00、バス8:40発、奥千本着9:00 
  奥千本までは、吉野大峯ケーブル自動車のバス利用、洞川温泉からは17:55分の最終があるので
  山行計画は安易に立てられる。 奥千本までのバスが利用できなければ、時間が足らなくなる。

■ 土日の天気予報は、晴れ曇りだが、金曜は晴れなので、金曜日に山行決定する。
  ところが、、、結果的には、金曜が1番悪かった。 晴れることなく曇天のままである。




吉野から大普賢岳までの展望 ( 白髭岳山頂から 03-03-29 撮影 )



どこから見ても直ぐに判明する大普賢岳に比して、、山上ヶ岳より北は平凡である。




今回は、吉野から大天井ヶ岳まで、五番関、洞川温泉まで歩いた。

北アルプスの 大天井岳は 「 おてんしょうだけ 」 と読むが、
大峰の 大天井ヶ岳は 「 おおてんじょうがだけ 」 と読むらしい。




今回の計画で重要なのは、最終バスに間に合うか? である。

洞川温泉からの最終は 17:55 は直ぐ判るが
ケーブルから奥千本まの吉野大峯ケーブル自動車
のバスの時刻表がネットで検索できない。
ここを歩くと1時間半は余分にかかる。

最悪の場合は奥千本までタクシー利用を覚悟していた。



幸い、8時40分と丁度良いバス便が利用できた。

↑ ケーブル降り場から出発 ↑

20分で奥千本着だから、それが逆コースの時刻になる。



竹林院から奥千本までは何もなく
相当な距離がある。
歩くには、相当な負荷になる。
片道 500円は惜しくない。
(阿倍野〜吉野までの近鉄は 950円なんだけれど、、)




奥千本、金峯神社前でバスを降りる。

乗客は、登山姿の中年女性と私だけ。
この女性は、近辺を回り飛鳥に泊るそうだ。


全く独りぼっちの山歩きが始まる。

分岐での標識は確りとあったので、あまり心配する事はないが、、
今月初めに熊に遭遇しているので、、、、、、、




バスを降りて金峯神社まで5分

山奥の神社らしく素朴である。

神殿の前で、一応、、
片手のひらを立てて
ご挨拶。

神も仏も地獄も信じないが
礼儀として挨拶する事にしている。


↑ 本殿右から山道となる



↑ 直ぐに分岐。 これを左に折れる



↑ <宝塔院跡>を真直ぐに進む



↑ 青根ヶ峰山頂まで数分

<愛染の分岐>


左の標識を真直ぐ見る
青根ヶ峰山頂経由の道といずれ合流する
(正面は四寸岩山ではない)



 ← 青根ヶ峰山頂 857.9m

 金峯神社から30分足らず。  山頂といっても気分的な区切りが付かない。
 



四寸岩山ではない
青根ヶ峰山頂からの下り

細く山らしい道

今年は初めて見るササユリ

今回は3株見た。





↑ 四寸岩山が初めて見えた ↑
相当に遠い、、、登るのだ !


山頂から4分で林道に出る



暫く林道を歩く



登山道が林道から外れるが
いずれ林道に戻るので
無駄なUp Downを避け、林道を歩く


↑ 中央が 四寸岩山 ↑






薊岳は四寸岩山と区別がつかないが
左端の尖りは、1177mピークか?
右の尾根が、新茶屋跡?

曇天である。  大天井ヶ岳は確認できない。


↑ ウツボグサ


↑ カクレ平の林道分岐

左の林道を行く

林道というより、県道の如く立派である。

↓ カクレ平の賑やかな分岐標識 ↓


↓ 直ぐに、左に四寸岩山への登山道 ↓






いよいよ登山らしくなる、、

今まではハイキングと変わらない。

< 四寸岩山 > への登り



当初は、深い杉林の中、急登が続く


KOKOROMI CHAYA跡


← 登山道に入って30分急登を登り、二股に
このテープが無かったら相当悩んだであろう。

↓ 5分で合流する広場とピーク
五十丁茶屋跡か? 標識は無かった。

急登はここまで



← 緩やかな尾根歩きが続く
未だ白いままのコブシの落花を踏みしめ、、快調に進む

↓ アチコチで小紫陽花が丁度良いタイミング


↓ 新茶屋分岐、薊岳 ↓






↓ 四寸岩山山頂は、余裕を感じさせる広さがあり、風情がある。 ↓ 1235.6m

四寸岩山山頂は、西側だけ展望が開ける

晴れていれば、さぞかし気持ちが良かっただろうに !!!
↓ 南の展望、、、大天井ヶ岳はガスの中見えない
北西の展望 ↓ 柏原山方向
真西方向は、ガスの中、肉眼では薄っすら見えるが、、
遠景モードの無いデジカメでは、フォーカスロックを使っても、何も写ってはいない。
以前使っていた、FinePix や Nikon では、遠景モードで撮り、
ソフトで画質補正すれば、ハッキリと画像が現れたものだ。

\33,000 と格安で購入して、10ヶ月に満たない Pana の FZ3 だが
遠景、マクロとオートフォーカスの不完全さや、起動の遅さに、、買い替えを検討している。
軽い、小さいという魅力だけが、他機種への乗換えを躊躇させている。


山頂からの下りは緩やか






↓ 10分強で、四寸岩を巻く登山道と合流 ↓


↓ 直ぐに足摺ノ宿跡 ↓





↓ 足摺ノ宿小屋の中を登山道が通る ↓



↓ 足摺ノ宿小屋を過ぎると急に岩が多くなる ↓


↓  大天井ヶ岳方向  →





足摺ノ宿小屋から30分で林道と合流








いよいよ <大天井ヶ岳> への登りである。




百丁口 = 九十丁
12:30
百丁口の広場で軽く昼食、8分休憩
ハエが1匹だけメガネに纏い付く。

林道を外れ、大天井ヶ岳の登りだ。

空は曇天のまま
時々、雨を心配させる暗いガス


登山道と古道が入り混じるが、登山道だけを進む



15分程で百丁茶屋跡、二蔵宿小屋


他もそうだが、、
茶屋跡、宿跡と2種類の表現があるので
意識する必要がある。
永い歴史の中、
様々な栄枯盛衰があったのだろう。

ここで、五番関方向と大天井ヶ岳への道が分かれる。
大天井ヶ岳へは、右に折れ急登が始まる。


↓ 二蔵宿小屋の内部、修験者優先の掲示あり。     ↓ 小屋前の広場       大天井ヶ岳への急登が続く ↓






急登で始まり、暫く緩やか、、そして最後にもう一度急登で山頂に着く

草花の種類が今までと極端に変わってくる。
大きなシダの群生、、トリカブト、、そして大峰らしい小梅尅



↑ トロッコのレールの横を、、、山頂まで


↑ 1時間で祠のある広場、、ガスは濃い


最後の急登が20分で、< 大天井ヶ岳 > 山頂




祠から20分で山頂だが、上はガスの中


山頂への分岐





↓ 大天井ヶ岳 山頂 →






北西にのみ展望が開ける、
が、今日は全くゼロ



↓ 岩屋峰 1334m への下り



↓ 標識は無いが、小天井岳 1170m への下り

山頂までトロッコのレールが続いている

山頂で15分程、昼食事 ( フルーツミックスの缶詰、クラッカーのみ )
ハエが多い


洞川温泉側からの登頂者もなく、、、今日は全くの独りぼっちであった。


五番関に向かって下る。





下りは木の根が張り巡るヤセ尾根
七面山を思い出す。

つまずき、すべりの危険、、気を使う下りだ。

下山途中、一ヶ所だけ、、やや展望が開ける所があった、、




↓ 山上ヶ岳 〜 稲村、白倉山、法力峠方面なのだが、、特定できない、、 ↓













↓ 45分で五番関の女人結界門



↓ 貧弱な山道を10分強下りトンネル西口



トンネル西口から母公堂までの林道には何もない。

茶店や山荘でもあるかと想像していたが、、、

トンネル西口から洞川温泉センターまで1時間30分も要した。

4:25のバスには間に合わず
温泉にゆっくり入って、5:55の最終バスで下市口へ。

超混雑の温泉しか知らなかったが、
平日となると、湯船を私1人で独占
洗い場に1人、脱衣場に1人と閑散たるもの


↑ 名水百選のごろごろ水
2L 持ち帰ったが、、マロ味あり


豆腐が美味いとの事だが、、、
表通りには、豆腐作りが2軒、ゴマ豆腐作りが1軒あり
販売している店は多数ある。

どの店が美味いのか?
歩きで持ち帰れば、形は崩れるのは必定、、と買わず。



↑ 岩屋峰 1334m ↑
( ゴロゴロ水取水場下から撮影 )

1度、 岩屋峰経由で大天井ヶ岳を検討してみたが、、
キツイだけの快感はなさそうだ、、、、




下市口への最終バスは、天川川合からの登山者を含め、2人のみ

途中の車内アナウンスの無駄さが空虚に響く、、
乗降、停車全くなしでも、旧道をクネクネと行く。

満員で早々と臨時便増便と、、イロイロとある。


大汗かいて、健康には良い1日でありました。


( 公共交通機関を使えれば、なんと楽なことか!)
( 最近、マイカー登山が続いたので、、 )

■ ≪私の山登り観≫ ■
高い山に登れば地球が見えてくる
  何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。
ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか?
 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。



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