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≪ ミヒンタレー、南伝仏教はここから始まった。 ≫

Sri Lanka Mihintale
Invitation Rock
Ambasthale Dagoba
Maha seya Dagoba
Kanthaka Cetiya
Sinha Pokuna


2010-10-02 〜 2010-10-07
スリランカ、シーギリヤ・レディに逢いたくて(3)









↑  マヒンダ瞑想の岩、インヴィテーション・ロック Invitation Rock マヒンダの座 ↑

インドのアショカ王の王子である老マヒンダが、スリランカの王に会う為に待っていた岩である。

ミヒンタレーの地名は、マヒンダ Mahinda に由来する。






★★  仏教の流れ 概略・断片  ★★

■ ブッダ入滅の年、既に釈迦の教えの解釈・実践が分裂する。

 その為、入滅の年に、弟子が混乱する教えをまとめるために行ったのが、第一次結集(けちじゅう)と言われる。

  入滅後100年目に、第二次結集。
  根本分裂(上座部と大衆部の分裂)。

上座部=釈迦の時代の戒律を遵守するのが正統である。
    自己の修行(悟りの完成)により己のみが救われる。

大衆部=ブッダは 「死の前に枝葉の戒律は変えても良い」 と述べたから、
    戒律だけを厳密に守る事より、真の仏の道を外さない事が重要。
    (戒律厳守が困難な地域へまで仏教が伝播した為の妥協)
    ( 大乗仏教は後に発生する。  別物。  大乗 ≠ 大衆部 )

    ★ 大乗:修行(悟りの完成)を経て、多くの如来・菩薩が現れ、
       修行に至らぬ大衆をも救う。

  上座部・大衆部ともに分派に分派を重ねた部派仏教乱立の時代

  マウリヤ王朝の第3代アショーカ王(阿育王)、初めてインド統一国家。

■ アショーカ王の在位 紀元前268年頃 〜 紀元前232年頃

   アショーカ王が、諸派の中から上座部を、国教と決定し、全国布教に励む。
   各地に仏塔を建立し、
   ガンダーラ、カシミール、デカン、スリランカ、カンボジア等に伝道団を派遣し仏教を保護と布教する。

■ 紀元前247年
  アショカ王の王子である老マヒンダを、スリランカに派遣する。

  続いて、アショカ王の王女であるサンガミッター尼(マヒンダの妹)が、11人の比丘尼と共にスリランカに来る。
  この時、ブッダガヤから菩提樹の分枝を、アヌラーダプラに移植する。

■ 紀元前 1世紀 (スリランカ)
  戒律上の論争から、無畏山寺(アバヤギリヴィハーラ)が 分裂し、
  さらに三世紀にはジェータワナ派ができ、スリランカ仏教は三派に分裂。

■ 12世紀、強制的に三派を大寺派に統一。

★ 11世紀、ミャンマー(ビルマ)は、、ビルマ族のアノーヤター王がパガンに統一国家を建設し、
  スリランカから 上座仏教を移入したのが始まり。
  王は既存の宗教(大乗教、密教、ヒンドゥーの習合した宗教)を追放し、公的に上座仏教を保護した。
  王や貴族は仏塔建立に援助を惜しまず、13世紀末の蒙古軍による王朝崩壊まで、
  パガンには、約5.000基の仏塔が建立されたといわれるほど仏教は繁栄した。
  ミャンマーの仏教は、スリランカの大寺に準拠し、独自の教学的展開はない。

★ 11世紀 タイ
  タイには8世紀ごろ、すでに大乗仏教が伝えられていたが、11世紀にビルマのアノーヤター王がタイに 侵攻し、
  大乗仏教を排除して上座仏教を移入したといわれる。
  13世紀中頃、タイ民族最初の王朝スコタイが建設され、
  2代ラームカムヘン王がスリランカに使節を送り、高僧を迎え、上座仏教は国教の地位を占めた。
  14世紀に入り、タイ王はスリランカから僧団の中心者にマハーザーミ長老を招き、
  以後、タイにおける 大寺派教学の地位が確立された。
  タイ王国憲法では 仏教徒と限定されている。

東南アジアに現在根付いている南伝仏教の流れは、以上のように解釈している。
南伝仏教は、スリランカのミヒンタレーから始まったのである。


■  伝説

アヌラーダプラの王デヴァーナンピア・ティッサは、、狩猟をしていた。
山の神デーヴァが鹿に変身、 王はこの鹿を追って、(導かれて) マヒンダに遭遇する。
その出会った場所が、アムバスタレー大塔 (ワタターゲー) Ambasthale Dagoba である。
マヒンダは、後方の岩山インヴィテーション・ロックで瞑想をして遭遇を待っていた。

マヒンダと王は、問答の末、王が仏教に帰依する。
王の臣下や民衆も続々と仏教徒となっていった。



↓  仏教伝来当時の王都は、アヌラーダムラ、  ↓
紀元前1世紀に、王はタミル軍に追われ、ダンブッラに逃れる。
シーギリヤは、5世紀の11年間のみ。
11世紀、南インド勢に追われて、王都をポロンナルワに移す。




ミヒンタレー主要地区の衛星写真

1=マヒンダの座、インヴィテーション・ロック
2=アムバスタレー大塔 (ワタターゲー) Ambasthale Dagoba
3=マハー・サーヤ大塔 Maha Seya Dagoba
4=マヒンダの墓
5=カンタカ・チェーティヤ Kanthaka Cetiya
6=シナハ・ポクナ、会議場跡、食堂跡
7=山頂の釈迦坐像



アムバスタレー大塔、マハー・サーヤ大塔への長い階段
この階段を登り詰めると、脱帽、履物禁止の超聖地となる。




アムバスタレー大塔とマヒンダの瞑想岩




マヒンダの瞑想岩への上り下りは要注意である。



靴下は許容されていたのだが、、、下りの靴下は危険である。




マハー・サーヤ大塔から見たマヒンダの瞑想岩、、、超絶景である。




マヒンダの瞑想岩から北〜東の方向




マヒンダの瞑想岩から東〜南の方向




マヒンダの瞑想岩から南〜西の方向

右が マハー・サーヤ大塔 ↑




マヒンダの瞑想岩から西〜北の方向

中央の遠方が、アヌラーダプラ








マハー・サーヤ大塔への長い階段




地元の子供が元気に遊んでいた。




マハー・サーヤ大塔






↑ 15km離れたアヌラーダプラから 撮ったミヒンタレー、マハー・サーヤ大塔 ↓



← ←
15km離れたアヌラーダプラ
から 撮ったミヒンタレー




←←
光学30倍の望遠で撮った
マハー・サーヤ大塔

作業用の木組と作業員が見える。



マハー・サーヤ大塔、  釈迦の髪が祀られている。
大塔の西側の涅槃像



大塔の西側のマヒンダの墓




マハー・サーヤ大塔から西方向



↓ 15km離れたアヌラーダプラの ルワンウェリ・サーヤ大塔、ジェータワナ・ラーマヤが見える。 ↓
光学30倍望遠で撮影





カンタカ・チェーティヤ Kanthaka Cetiya




南の展望




北東の展望  中央の白い頭が ↓ アムバスタレー大塔、 マヒンダの瞑想岩 ↓ 


右の岩で瞑想していたマヒンダが、下りてきて王と在った2000年以上前の歴史的光景を思い浮かべる。
ここから南伝仏教は始まり、、現代の東南アジアの生活につながっているのである。








アムバスタレー大塔への階段を、、地元の参拝者達は、、両手にバケツを持って登って来る。




よく見ると、、中身は砂である。


階段を下りて、、会議場跡周辺では、、、砂や石が、、、
寺院の補修用の資材である。
地元の人達は、、参拝のついでに持って上がっていたのである。
日本なら寄付金を集めて業者がするのであろうが、
ここでは、、参拝者の自らの人力で喜捨なのである。
お金の額ではなく、信心がそのまま現れている。




会議場跡、、etc




シナハ・ポクナ Sinha Pokuna ライオン像の沐浴場跡




シナハ・ポクナの彫刻




東南アジアでは、、もう お馴染み である。  可愛いものである。












カンタカ・チェーティヤ Kanthaka Cetiya
駐車場がこの下にあるので、、ここへは、最初に登ったのである。
その後、シナハ・ポクナ、会議場跡、アムバスタレー大塔 etc と移動した。

カンタカ・チェーティヤへの階段


← 駐車場の露店は数店並んでいた。
飲み物に果物、、、



階段を登れば、、カンタカ・チェーティヤ

紀元前2世紀頃には修理したと言う記録、、それ以前のスリランカ最古の建造物
外周130m、現在の高さ12m (30mの高さがあったと言われる)
5世紀に訪れた法顕の記録によれば、、僧呂2000人が暮らしていた。



マハー・サーヤ大塔から見た カンタカ・チェーティヤ




煉瓦積みではあるが、、石の彫刻が豊富である。



カンタカ・チェーティヤ と遠くの マハー・サーヤ大塔




当日は、宿泊地のシーギリヤから、アヌラーダプラ を訪れ、、ミヒンタレーに移動した。
ミヒンタレー見学後は、シーギリヤに帰る。


スリランカの交差点の真ん中には、大抵 時計台がある。

↓ ミヒンタレーからシーギリヤへの帰路、、右に行くとアヌラーダプラとなる三叉路 ↓




バス便は多い、、、行き先を見ると、、コロンボ、キャンディと長距離である。
行き先の確認できないのは、、近郊廻りかもしれない。
周囲は殆んど、、田園、、植林、、である。
スリランカは、、北海道より小さい島国であるが、、、
軍隊には、、空軍もあり、、当然ながら、自国を自ら守っている。






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