写真豊富な、のぶながワールド ★ Studiolo di Francesco T ★
■ フィレンツェのパラッツォ・ヴェッキオの<500人広間>に気を取られていると
見過ごしてしまいそうなのが、入口が小さく細長い部屋、フランチェスコ1世(コシモの長男)の
ストゥディオーロ(小書斎)だ。 ヴァザーリが中心になって制作。
今回は、近郊都市巡りの余り時間しか、フィレンツェ市内見学に当てていない。
フィレンツェの数少ない目的場所の一つにしていた。 厳重な入館チェックの列に並ぶ。
人数が多いから列ができるのではなく、チェックが厳重だから列ができている。
■ ストゥディオーロ(小書斎)といっても、収集品の保管庫として計画されたらしい。
設計のテーマは、<自然素材><精錬・加工技術><4大元素>という工業的なもので、、、
芸術では一般的な題材ではない。 これが、私が興味を持った原因だ。
4大元素というのは、『 水 』、『 火 』、『 空気 』、『 土 』 である。
↑ <500人広間> ↑ ストゥディオーロは、画像の左下にあり、写っていない。 |
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↓ ストゥディオーロ内部 ↓ 1570-1575、 3.4 m x 9.5 m 下段の絵は保管庫の扉となっている。 |
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↑ 天井画 ↑ Poppi 作 |
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← 『 ダイヤモンド鉱山 』 115 x 107 cm Maso da San Friano ダイヤモンドの貴重さゆえか、 正面の目立つ位置にある絵。 ↑ 労働者は片手を拘束されている。 ↑ |
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← 『 真珠採り 』 117 x 104 cm Alessandro Allori 有名な絵だ、、 爽やかで華麗だ ↓ 部分拡大画像 ↓ |
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↑ 『 羊毛工場 』 116 x 86 cm Mirabello Cavalori |
↑ 『 ファエトンの姉妹達 』 琥珀 117 x 83 cm Santi di Tito |
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↑ 『 ポッツウォーリの浴泉 』 硫黄の鉱泉 117 x 100 cm Girolamo Macchietti |
↑ 『 金鉱山 』 117 x 107 cm Jacopo Zucchi |
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↑ 四角い絵が上段で → ↓ 楕円形の絵が下段で保管庫となっている。 ↓ 絵は34枚、彫刻が8体、肖像画2枚 それに天井画である。 神話、聖書、寓意、、と 絵画のテーマは限られているが この部屋のように、科学的、工業的なものを まとめて見ると、新鮮で刺激的だ。 |
↓ 『 錬金工房 』 117 x 85 cm Giovanni Stradano |
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↑ 『 イカロスの墜落 』 蝋 117 x 67 cm Maso da San Friano |
↑ 『 夢の寓意 』 117 x 68 cm Giovan Battista Naldini |
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↑ 『 寵姫カンパスペを 画家アペレスに与えるアレキサンダー大王 』 122 x 84 cm Poppi |
↑ 『 アイソンを若返らせる薬を造るメディア 』 薬 120 x 84 cm Girolamo Macchietti |
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↓ 『 ヘラクレスと紫染料の発見 』 117 x 68 cm Santi di Tito |
↓ 『 祭壇のラヴィニア 』 117 x 70 cm Morabello Cavalori |
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500人広間が2階で 3階に上がると、、様々な装飾された部屋が多数 写真に撮った部屋しか記憶に残らない、、 ↓ 4大元素の間、水の壁画、ヴァザーリ、 1556-1559 |
訪れる者にあわせて、それぞれに素晴らしい見世物がある。
ヴェネチィア、フィレンツェ、ローマ、、、イタリヤの歴史の産物は無限に近い魅力を醸し出す。
気が付いた者は飽きることを知らないだろう。
それにしても、、この街の観光客の多さ、、、密度の濃さというか、濁った乱雑さというか、、
時には、嫌悪感を憶えることがあるが、、、
人が集中しない場所で、魅力を探し出していく楽しみはある。