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■ ヴェネツィア(メストレ駅)から鉄道で北東へ 2時間弱の古都。
大司教館、ドゥオーモ、プリータ礼拝堂、市立博物館に目指すティエポロの絵がある。
ジャンバッティスタ・ティエポロ、Giambattista Tiepolo (1696-1770)
丘の上に立つカステッロ(市立博物館)から展望、 石畳の坂道と並ぶ趣のある長い柱廊、屋根には藤の花が這う 塔はドゥオーモの鐘楼。 右端にサンジョバンニ教会の時計塔 初めてなのに、懐かしく感じてしまう柱廊であった。 |
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列車からの北方向の風景、、 フランス、オーストリアとの国境方向である。 今日は土曜日ではあるが、途中停まる駅からは、学生が乗り降り、 車窓からは、遥か遠方に雪をいただいた山々、耕作地、川の流れ、、と魅力的な時間である。 |
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広大な畑とともに、工場が見える ヴェネツィア(サンタルチア駅)から136km、メストレ駅から127km、片道6.82ユーロ |
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↓ ウーディネ駅 |
↓ 駅正面のローマ通り |
↓ バス車内 |
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駅のタバッキでバスチケット2枚を買い、1番のバスでリベルタ広場へ。 | |||||
リベルタ広場近くのバス通り、両側は商店街、、歩道は建物内にある。 観光客なんて皆無、、殆んど地元の学生がアベックで、グループで、、、 |
↓ リベルタ広場 サンジョバンニ教会の時計台と柱廊(ポルティコ) |
↓ 市庁舎(リオネッロのロッジア) 土曜日の9時30分 |
見える人といえば殆んど学生 大学と軍隊の街でもあるらしい。 サンジョバンニ教会の柱廊で集う女学生 ↑ 不思議なことに誰もタバコを吸っていない、、高校生? ボローニアの学生の印象は、ゴミゴミ汚い所で高密度にワイワイガヤガヤ、バイクがブオーンと 全く良い印象はなかったが、、 ここウーディネはノンビリ、ユッタリ、ノビノビと、、古都というイメージがピッタリとする。 もう一度改めて、何も目的を持たずに、ノンビリと訪れてみたい街である。 |
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↓ サンジョバンニ教会前 丘の上がカステッロ(市立博物館) 上り口にボッラーニの門(パッラーディオ設計) 柱廊に、上に掲載の女学生が写っている↑ |
↓ カステッロに向かう坂道と柱廊 ここでも学生さんばかり、、 柱廊内では、アベックが、、 ↑左上が市立博物館 |
↓ 市立博物館の玄関からの眺め この街への外来者は私一人かと思えるほどに、ウロウロする人は見えない。 博物館内も、監視員以外に、一人か二人に出会っただけ。 (博物館内は撮影禁止なので、画像は画集から撮った。) |
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ティエポロ作 『剛毅と英知』 La Fortezza e la Sapienza 179 x 251 cm |
ティエポロ作 『天使の守り』 L'angelo Custode 99 x 232cm |
ここでのティエポロは上の2点のみで 後は議会大ホールが目立った見ものであった。 ↓ カステッロの裏庭からの大展望 北方面、フランスからオーストリア国境方向である。 画像クリックで<拡大画像> |
↓ ドゥオーモ、1300年代建築(1700年修復) 八角形の鐘楼は1400年代に増築 |
↑ 左がティエポロ作の礼拝堂 Trinita |
丁度、目当ての礼拝堂だけで儀式の最中であった。 参列者は、礼拝堂内部に10人強、 教会中央の椅子に10人程。 他の礼拝堂を静かに見学の後、 少し離れて椅子に座り儀式の終了を待ってみる。 牧師の朗読、ワイングラスを傾け 参列者が壇上でテキストを読む、 牧師さんが演技、朗読、、、 突然、参列者が周囲と握手し始める。 少し前に座っていたご婦人が振り向いて 手を差し伸べる、、、、 私も笑顔で握手。 参列者が牧師さんの前に並んで 一人ずつ祝福を、、、 先程のご婦人は、こちらを向いて軽く会釈をして帰られる。 |
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↑ 落ち着いて見ればよいのだが、、、 遠過ぎて細部がわかり辛いが 明るい色彩の礼拝堂となっている。 こんな軽快で華麗な礼拝堂は初めてではなかろうか! さすが、ティエポロである。 |
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↓ ドゥオーモの横、道1本隔てて プリータ礼拝堂、Oratorio della Purita |
← ティエポロ作品は、3点以上ある筈。 左の入口から入って見ると 中庭のようなスペースがあり 教室のような場所で授業?集会? 邪魔をするわけにいかず、、、 他に入口はない、、 仕方なく内部見学を諦めて 大司教館に向かう。 |
↓ 入れなかったプリータ礼拝堂内部 |
プリータ礼拝堂で見られた筈の ティエポロ作 『 聖母の被昇天 』 1759年 1900 x 1000 cm? |
↓ 右の四角い建物が大司教館 L'Archivescovado di Udine Museo Diocesano |
交通量の多い道で、車の列が途切れるまでしばらく待って、急いで渡り、建物中央の入口に、、、 大司教というのは、地方のカトリック教会の頂点の座。 手荷物を受付の椅子に置いて入館。 | |||
2階からが見学コースなのだが、、2階にはめぼしい物はなにもない。 ティエポロは3階に集中している。
そして、別に一人の見学客、、これだけである、、入館者は |
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↓ 階段の天井画 |
↓ 3階最初の部屋、、図書室 |
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≪ソロモンの審判≫の間 ↓ いよいよ、本格的にティエポロの作品である。 ↓ ★ 「ソロモンの審判」とは: 2人の母親が1人の赤子を、我が子だと争い ソロモン王が、赤子を2つに切り割いて別けよ、と裁定し、 一方の母親が、赤子を殺してはならない、と引き下がったのを見て こちらが本当の母親だと、判断した話である。 |
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↓ 天井の中央に 「 ソロモンの審判 」 |
↓ 4隅の絵の一つ |
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↓ ソロモンの審判 ↓ 360 x 655 cm, 1726-1729 |
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まさに、赤子を切り裂こうとした瞬間 ↓ 止めに掛かる母親と、偽りの母親 ↓ |
預言者イザヤ JESAJA 200 x 250 cm, 1726-1729 |
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次の部屋 |
別の部屋 |
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≪ アブラハム → イサク → ヤコブ ( 親子3代 ) ≫の間 意外にもここは、廊下のように細長い、と言うより、廊下そのものだ。 ↓ 天井に、<イサクの犠牲><ヤコブの夢><荒野のハガル> ↓ 壁中央に<父ラバンから偶像を隠すラケル> 壁左右に<3人の天使とアブラハム> <天使とサラ> と、見慣れた絵柄が贅沢に並んでいる。 |
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<旧約聖書の物語> ★ 3人の天使とアブラハム: アブラハムとは、最初の偉大なユダヤの族長。 3人の天使が、アブラハムに、年老いた妻サラに息子が生まれることを予言するが、信じない。 後に、予言どおり、息子イサクが生まれる。 ★ 荒野のハガル: アブラハムは、イサクの前に、エジプト人下女のハガルに長男イシマルを生ませていた。 イサクが生まれたので、妻サラは、イシマルとその母ハガルを追放するようにアブラハムに頼む。 アブラハムは、二人を荒野に追いやる。 荒野で水が尽き、イシマルを木の下に置き死を覚悟していると、天使が現れ、水の在処を教えて、二人は救われる。 ★ イサクの犠牲: 神はアブラハムの信仰を確かめる為に、息子イサクを生贄にするよう命じる。 アブラハムは、命じられるままに、イサクを生贄にしようとした瞬間、天使が現れてアブラハムを制して アブラハムの信仰を認める。 ★ ラケルとレア、その父親ラバン: イサクの双子の子の一人ヤコブは、伯父ラバンの娘ラケルと結婚を望み、その代償としてラバンの下で7年間無償で働く約束をする。 婚礼の際、ラバンは謀り、ラケルの代わりにもう一人の娘レアと結婚させてしまう。 そして、さらにラケルと結婚したければもう7年働けと要求する。 ヤコブは要求を果たし、ラケルとレアを妻としてから、ラバンから逃れる。 その逃亡の際、ラケルは父ラバンの守護神の偶像を盗む。 気づいたラバンは追いかけ、ラケルに迫る。 ラケルは、ラクダの鞍の下に偶像を隠して、その鞍の上に座り、隠し通す。 ★ ヤコブの夢: ヤコブは旅の途中、天に掛かった梯子を天使たちが上り下りする夢を見る。 そして、神が、ヤコブにイスラエルの土地を約束する。 |
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<3人の天使とアブラハム> 400 x 200 cm, 1726-1728 |
<天使とサラ> 400 x 200 cm, 1726-1728 |
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↓ イサクの犠牲 400 x 500 cm, 1726-1728 |
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↓ 荒野のハガル |
↓ ヤコブの夢 |
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↓ <父ラバンから偶像を隠すラケル> 400 x 500 cm, 1726-1728 この主題が、この部屋のメインになっている。 キリスト教徒でない私には、重要性が解らない。 |