写真豊富な、のぶなが山行記
■ コース=大台ケ原駐車場 → 日出ヶ岳山頂 → 石楠花尾根 → 堂倉避難小屋 →
→ 堂倉滝 → 隠滝 → 光滝 → 七ッ釜滝 → 桃ノ木山ノ小屋(泊)
桃ノ木小屋 → ニコニコ滝 → 千尋滝 → 宮川第3乗船場
02年11月 3日〜4日 天候=曇り、小雨
■ 所要時間=1日目、大台ケ原駐車場発 10:33 → 日出ヶ岳11:15、11:25 → 堂倉避難小屋12:50、1:05
→ 堂倉滝1:55 → 光滝2:50 → 七ッ釜滝3:35 → 桃ノ木山ノ小屋4:05 計 5時間7分
2日目、桃ノ木小屋 6:10 → 獅子ケ淵7:12 → 千尋滝7:57 → 宮川発電所9:27 →
→ 第3乗船場10:10 計 4時間
2日分合計 9時間7分
≪標高差 1400m≫ 標高差は意外とある。 奥穂高の標高差=2073m、悪沢岳=2041mである。
主な標高≪日出ヶ岳1694.9m≫≪大台ケ原駐車場1600m≫≪宮川乗船場300m≫
■ 朝5:35発阪急、近鉄阿倍野発6:50急行で、大和上市着8:18
上市発8:30のバスで大台ケ原着10:22
■ 大台ケ原は積雪で、路上凍結にもかかわらず、わさび谷からの大台ケ原ドライブウェイは度々渋滞。
■ 帰路は、宮川大杉バス停12:00発の村営バスで、大台町乗換え、南紀特急バスで松阪着2:10
大台ケ原駐車場に近づくに連れて、両側にMyCarの駐車の列。 駐車場は当然満車。 歩道も凍っており、こんな所で転んでは大恥じとばかり、慎重にトイレを済まし、無線電話のあるセンターへ。 桃ノ木小屋に予約を入れる。 以前も聞いた事のあるご年配の女性の声。 『暮れるのが早いから、上でウロウロせずに直ぐに下って下さい!』 とキツーイお達し、、、 『ハイ!今からすぐに下りますッ。』 前回は、大蛇ー(ぐら)を周ったので、小屋着が5時過ぎだった。 一番のバスで来て、10時半なのに、直ぐに下らないといけない、、、長い下りなのだ。 |
予想外の積雪で、不安もよぎったが黙々と登山道へ。 土、敷石、セメントと全てが凍り、スケート場を歩くが如く、一歩一歩小幅に歩く。 大台ケ原周遊のグループ・団体がもう下りて来る。 旦那が転び続いて嫁さんも!! 何事も良き思い出になる。 山頂までは40分強もかかった。 途中、展望台から尾鷲湾が見えたが、上空はドンヨリと黒い雲。 海が見えただけでも良し、としよう。 山頂に着いて、アリャリャ! 展望台が無い。 確か立派な展望台があったはず。 殺風景な光景に工事小屋。 バスの途中から見えていた大峰方面は全く見えない。 北もダメ、、、かろうじて東南の尾鷲湾だけが見える。 <秘境大台ケ原周遊>の団体さんには収穫の少ない1日だろう。 |
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↓山頂への最後の階段 |
↓展望台の無い山頂 |
↓山頂からの尾鷲湾 |
↓石楠花尾根の下り |
長い石楠花尾根の下りに備え、Wストックをセットするが、、、 いくらまわしてもポールが絞まらない。 前にも一度あったので、根気良くネジってやっと調整完了。 この下りは、Wストックがなければ、私の左膝は確実に痛み出す。 |
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↑単独行が続いて登って来る(→と同じ木) 単独行は朝が早いのだ |
↑この写真を撮った途端にルンルン気分 心は完全に<山モード>に高揚する |
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↓単独行に続いてベテランのグループが続々と |
↓樹間から紅葉が見え出した |
石楠花尾根の下りは、堂倉避難小屋まで1時間25分 標高差550m、急降下は最初の2〜30分。 後半の避難小屋から堂倉滝までが、標高差350mの急降下を50分で下る。 鎖あり根っこありと、Wストックがなければ完全に膝をやられる。 石楠花尾根の下りは合計標高差900m 所要時間2時間25分 |
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↓堂倉避難小屋 |
↓堂倉避難小屋内部 |
↓粟倉小屋は直ぐ近く |
ここまで下りは私1人だけ すれ違った登りは、22人の団体、10人、、、と約70人位とすれ違っただろうか、、、 昨夜の桃ノ木小屋は150人の宿泊だそうだ。 『大杉谷は下りだ』 と思い込んでいる私には、ここを登りに選ぶとは驚きである。 |
↓避難小屋下からは林道を右に行く。 下山道は突当たりから再び始まる。 この林道は一般車禁止!と地図にあるのだが、3台も駐車している。 ここに停めているという事は登山者としか思えないのだが、、、 |
ここからが最もこたえる急降下である。 足場が極端に悪く、ここさえクリアできれば、後は危険ではあるが筋肉を使わない谷下りである。 途中2人の単独行に追い越された。 最初の人はドンドンと四股を踏むように下る、後の人は段差が無いが如くスイスイとした足運び。 うらやましい程の筋力だ。 |
↓アザミ谷に流れ込む細い滝 落差は見えているだけで100mはあるだろうが 地図には何も載っていない。 大杉谷 沢探検の奥深さが感じられる。 |
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↓足場が悪い |
↓50分で堂倉滝吊橋 |
↓≪堂倉滝≫ 奇をてらわない 堂々とした 正当的な姿! 見ていて落ち着く、好きな滝である。 この安定した構成の滝が、最初に位置しているから、余計に好ましい。 七ツ釜滝のようなド派手な滝が先に現れると、、、、地味すぎて印象は薄くなるかも知れない。 最初に位置するから良いのだ! |
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↓これからは吊橋が次ぎから次ぎへと現れる |
↓燃えるようにとは行かないが、節度ある紅葉 |
↓道は細い、躓けば谷底へマッさかさま これからは、鎖 鎖 である |
↓荒々しい大岩、、、 そして急流、、深い水の色、、、谷は深い! |
↓登山道ではなく、川に下りるアベック こんな時期に無謀な、と思ってしまうのだが、それなりに危険はないのだろう。 シッカリした視線、姿、安心感を与える。 私の登山姿はどうなんだろう? |
↓UPすれば ヘルメット、沢用靴、腰の道具 大寒〜ッ! 視線、姿勢のみならず、無駄の無いパッキング 何故か、ほれぼれしてきた。 |
↓≪与八郎滝≫落差70m この滝は登山道からは樹林で遮られているので 右手に注意して歩かないと見過ごしてしまうかも知れない。 |
↑山は深い |
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↓激しくもあり、清くもある静寂感 |
↓≪隠滝≫ 吊橋の下なので振り返ると見える |
↓光滝の上部 ウホーッ高い! 写真を撮るのも危険、、落ちたら終いだ。 |
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↓光滝の上部 |
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↓鎖が2重に 光滝付近は事故多発、注意 光から7ツ釜の間は事故多発 7ツ釜付近は事故多発、、、 結局全部危険、と注意書き |
↓≪光滝≫落差40m 河原沿いに近くまで行けるそうであるが、距離がある |
光滝〜七ツ釜滝まで45分 |
鎖あり、深緑の水の色 アクセントある紅葉、黄葉 緑あり、大岩あり落石あり ヘツリあり、危険あり 静寂あり、激しい水音あり 谷下りの楽しみに溢れている 楽しきかな、楽しきかな、 歩くのが五感全身で楽しい これが<大自然>なんだ。 大台ケ原散策なんて自然ではないだろう。 人ゴミの中なんて山じゃない! 二人連れに先を譲ったら、たった一人で大自然の中 |
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←真中赤い屋根が 七ツ釜滝展望台 急降下するのだ。 ↓途中の滝壷 → 最後の滝壷(釜) |
↓七ツ釜滝全景 |
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↓≪七ツ釜滝≫ |
この辺りも 「事故多発、危険」 と注意書き、鎖は2重、2重、、、 小雨が無視出来なくなってきた。 約30分で桃ノ木小屋の赤い屋根が、、、 |
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下りでは早く着いた方だが、既に1階は満杯で、2階も左側は満員だ。 ←の右側も直ぐに満員になった。 登り客が多いのか、下りが多いのか、聴くにも聞けない忙しい従業員。 「 風呂沸きました 」のアナウンスに脱兎の如く風呂場に直行! 一瞬の迷いと遠慮が30分待ちになる。 一番に熱々の湯船に! 「気持ちイイ〜っ」 広島からの団体さん、東京からの団体さん、全国からの大賑わいで、夕食は、カツカレー、カツなしでお代り可。 満員でも布団一枚に1人、ゆっくりと6時に眠る。 |
←朝食は順番待ちの列が、受付から洗面所、靴置き場、トイレ、階段と延々と続き2階まで、、、。 6:10に出発 ←シャッター速度1秒 ジッと不動の構え |
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↓平等ー |
↓真中に白く見えるのがニコニコ滝 |
←≪ニコニコ滝≫ この角度からの眺めが良いのだが、進行方向とは逆なので、つい気がつかない。 後戻りして撮った。 → 展望台からのニコニコ滝 木が茂り、見やすいとは言えない。 ←の手前の光景のが良い |
滑り易い、躓き易い、鎖場が続く。 団体さんとは離れるに限る。 |
↓獅子ケ淵入口の滝 |
↓獅子ケ淵へ垂直の下り |
獅子ケ淵を素通りする団体↓ チョッと陰なリーダー |
↓獅子ケ淵上流、遠くにニコニコ滝 |
↓獅子ケ淵下流、 曇天だと、怨霊の出そうな雰囲気 |
2日目の行程は、登りも少しあり、急な鎖場も多い。 危険度は高い。 危険といっても、難しいという意味ではなく、注意力さえあれば何ら問題はない。 すれ違った登って来る人は10人に満たなかった。 大杉谷の魅力は、<下の廊下に勝るとも劣らない> 下の廊下は、黒部ブランドと特異性、で勝るが、大杉谷は多彩な滝・滝、緑の豊富さの身近さ、登山道のスリルと快感、、、と下の廊下を遥かに超えている、という実感である。 地域の山ではなく、正に全国レベルの魅力である。 小屋には何百人といたのに、谷ではほとんど1人、、、 大きな大きな大自然の中に、、、、、、、 |
↓山の本場’高山’から若い女性組 |
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↓≪千尋滝≫ |
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↓ブロッケンではないけれど この撮影ポイントに気がつく余裕 |
↓山も谷も深い |
↓京良谷出会い |
吊橋が次から次へと現れる。 → このポイントは前回来た時に撮りたかった所。 予定に入れていた。 千尋滝を過ぎて、東京の女性ベテラン単独行と話しながら下ったので、お互いにパチリ。 弾む会話は時間が速い! |
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↓ 大日ー 黒部下の廊下と同じ雰囲気 ↓ いよいよ最終、面白かった〜 | ||
↓第3乗船場 誰も待っていなかったが、30分もすれば団体さんの到着で、この有様、、、、、船も満席 傘をささねばならない程、小雨が降り出し、、、下り途中でなく良かったネッ 大杉からは、団体さんは待っていた専用バスで名古屋?へ |
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↓大杉の村営バス |
↓バス窓越しの宮川村 |
12時発JR三瀬谷行き 大台町で南紀特急バスに乗換え、松阪に! ところが、大杉13時発の松阪直行便が、先に着いているではないか!! 12時半に出発したらしい。 あほらし |
↓大台町のバス停 |
実に快適な山行であった。 天候は少し不順ではあったが、気分は最高ッ、快適、快感、、、又来るゾッ!のぶながTOPへ 掲示板に参加して、感動の共有と増幅を! ≪我が登山歴へ≫
今度は、もっとポイントを絞ってこよう、、、光滝のそばまで行って、、、、、etc、、、、
■ デジカメCoolPix5700の2回目の携帯。 今回は全て中央部重点測光。
ISO感度100に設定していたのが、シャッター速度1/6秒など手ブレの危険があったので
途中から ISO200に上げて対処。 263枚撮り、ここに91枚掲載。
■ ≪私の山登り観≫
『高い山に登れば地球が見えてくる』 ≪何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。
ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか?≫ 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。