写真豊富な、のぶながワールド 2003年ゴールデンウィーク旅行(4)
■ ベルリンの旧ナショナルギャラリーで素晴らしい彫刻群に出会った。
■ Christian Daniel Rauch (1777〜1857) Dresden
Reinhold Begas (1831〜1911)Berlin
Johann Gottfried Schadow(1764〜1850) Berlin
日本語の文献が無いから、名前の邦訳も判らない。
クリスチアン・ダニエル・ラウフ、 ラインホールド・ベガス、 ヨハン・ゴットフリート・シャドウ としておこう。
■ 旅行出発前に、ベルリン美術館の紹介をしているテレビ番組の中で、少しだけ「スマートな天使」の彫刻が映った。
ただそれだけなんだが、「絶対に見逃さないぞ」 と意欲を湧かす。
数少ないベルリンの美術館群紹介の本には紹介されていないので、この映像だけが期待をふくらませた。
美術館で購入した本で、帰国後、「花輪を投げるビクトリア」 (Seated Victoria,Throwing a Wreath)だと固有名詞を知る。
Christian Daniel Rauch
作 (1777〜1857) Dresden 「花輪を投げるビクトリア」 (Seated Victoria,Throwing a Wreath) |
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旧ナショナルギャラリーの第一室 ビクトリアは右奥の角で視線は窓の外に向かっている。 何故、隅っこで外を向いている? 不自然、窮屈に思えた。 手前が BEGAS の 「 アモールとプシケ 」 |
Reinhold Begas 作 (1831〜1911)
Berlin 「 アモールとプシケ 」 (Amor and Psyche) |
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旧ナショナルギャラリーを訪れて驚いた。 入口の左右にある巨大な2体の彫刻のなんとダイナミックでかつ繊細なことか! Rauch作の 「花輪を投げるビクトリア」 だけではなかったのだ。 心ひかれる彫刻の名前を確認するとホトンドが 「 Begas 作」 ↑の 「 アモールとプシケ 」 のように、表現した瞬間が素晴らしく、またその表情の柔らかさ、品の良さ、、 ☆ 美貌の王女プシケに恋したクピド(アモール)は、人間の姿でプシケと結ばれるが、正体がバレルのを恐れ、いつも暗闇の中でのみ逢っていた。 姉妹に「お前の夫は怪物だ」とそそのかされたプシケは、眠っているクピドをランプの灯りで確かめようとした。 怪物かも知れないという心配で、手にはナイフを持っている。 ↑は、多分その瞬間であろう。 |
旧ナショナルギャラリー正面 ベルリンは、絵画館を含む国立博物館群(SMPK)の中で作品の展示を仕分けしているらしい。 全体をベルリン博物館として整理すると言う事らしい。 古い資料とは展示館が違う場合がある。 |
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入口に在って最初に驚かされた。 ガイダンス本を買えば説明があるだろう、と名前を書き留めなかった。 本、絵葉書に掲載されているものは、非常に少なかったので、、、、他の名前の表示できないのは、これが原因である。 もう一度、名前を確認しに、ベルリン再訪を計画しなければならないだろう。 構成から見てこれは、 「捕われのプロメテウス」 だろう。 神から火を盗み人間に与えた罪で、 鎖につながれ、毎日、鷲に肝臓を喰われる。 |
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これも入口に、、 「プシケを誘拐するマーキュリー」 Mercury Abducting Psyche BEGAS 作 ☆ プシケは苦労の末、マーキュリーに運ばれ天上界に、クピドとの結婚を盛大に祝われる。 力強い筋肉美と、 気品ある容貌と柔らかさ、、、、 |
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エントランスホールの階段横に、、 | |
↓ 「プシケを慰める牧神パン」 ↓ Pan Comforting Psyche BEGAS 作 |
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↑ 一つ上の階 ↑ ↓ 「ヴィーナスとアモール」 ↓ Venus and Amor BEGAS 作 |
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↓左2点が Johann Gottfried Schadow(1764〜1850) Berlin の作品↓ ↓ 右端が Ridolfo Schadow(1786〜1822)の作品 ↓ Schadow の作品が特に多かったが、Begas の作品のような、刺激は感じない。 |
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← カノーバー作 綺麗だけれど、それだけだとの印象のカノーバーも、Begas と同時に見ると、、、器用なだけで才気が足りないのではと、結論付けたくなる。 |
魅力ある彫刻ばかり紹介したのだけれど、 旧ナショナルギャラリーには、絵画の方が圧倒的に多いのである。 ↓のように、日頃あちこちでお目にかかる絵も沢山展示されている。 彫刻は極 僅かなのであるが、、、 その僅かな作品に、大いに魅せられてしまった。 |
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よく見る「サンスーシー宮のフルート協奏曲」 |
■ ちょっとしたキッカケで記憶に残り、訪問して、驚きの出会い、、、、、、
今までも多くの図鑑、画集、美術本を見てきたけれど、紹介されていなかったのに、、
こんなに素晴らしい作品群が存在していたとは、、、、
ローマのベルニーニでさえ、専門家しか知らない。 でも、本は数冊ではあるが紹介はされている。
この BEGAS は、、当のベルリンでさえ見つけられなかったのだ。
彫刻と言えば、ミケランジェロの本ばっかり、、、腐る程、閉口する程並んでいる。 中味はホトンド同じ。
■ 何事も、ボケーッとしておれない。 細心の注意力でもって発見し、我が感性の糧にしなければ、、、
旅行と言えば、ヨーロッパ、、未知の魅力に溢れている。 魅力ある文化に溢れている。
日本にばかりコダワッテいては、、、、、、世界は広い、、賢く楽しまねば!