写真豊富な、のぶなが山行記
98年 9月12日〜14日 天候=晴れ、笠ケ岳はガス
コース=高瀬ダム → 烏帽子岳 → 烏帽子小屋 泊 → 三ツ岳 → 野口五郎岳 →
→ 真砂岳 → 水晶岳(黒岳 )→ 割物岳 → 鷲羽岳 → 三俣山荘 泊 →
→ 三俣蓮華岳 → 双六岳 → 双六小屋 → 弓折岳 → 抜戸岳 →
→ 笠ケ岳 → 笠新道分岐 → 杓子平 → 新穂高温泉 泊
所要時間=1日目、高瀬ダム 7:05 → 烏帽子小屋11:20 → 烏帽子岳 往復 計 5時間30分
2日目、烏帽子小屋 5:00 → 野口五郎岳7:40 → 水晶小屋10:40 → 水晶岳11:20 →
→ 鷲羽岳2:00 → 三俣山荘3:27 計 8時間54分
3日目、三俣山荘5:00 → 三俣蓮華岳5:56 → 双六岳7:05 → 双六小屋8:20 →
→ 弓折岳9:33 → 大ノマ岳10:34 → 抜戸岳12:00 → 笠新道分岐12:53 →
→ 笠ケ岳1:55 → 笠新道分岐2:50 → 左俣林道6:16 → 新穂高温泉7:00
計 12時間15分
3日分合計 26時間39分
≪標高差 1786m≫ 標高差は意外とある。
主な標高≪水晶岳2986m≫≪野口五郎2924m≫≪鷲羽岳2924m≫≪笠ヶ岳2897.5m≫
前夜、大阪発急行ちくま21:09発で松本まで、急行アルプスに乗り換えて大町着4:46
大町からはバス廃止で、相乗りタクシーで高瀬ダムまで。 4人乗って1人¥1960円だ。
タクシーの運転手が客を集めてくれるから、こちらから相乗り客を探す必要はない。
七倉から高瀬ダムまでは、タクシー10台のみ立入り許可。 1台往復すると次の1台が入る。 6:30開門だから時間待ちが長い。 |
ダムからトンネルを抜けると不動沢の吊端。 この吊端は、ムード満点の長さである。 向うの沢が濁沢。 |
濁沢。 大きな沢で、掛け橋が幾つも掛かっていたが、少し前に女子大生が流された事故があったらしい。 |
ブナ立尾根は急登である。4時間15分登りづめ。下が高瀬湖。 |
烏帽子小屋に荷物を置いて烏帽子岳へ往復。 これは前烏帽子岳だ。 |
趣のある烏帽子岳。 右奥が立山だ。 烏帽子に登るにも一苦労 |
烏帽子岳の頂上岩、カメラの位置には平らな大岩があり、数人が何時までも休憩 |
翌朝、三ツ岳から絶えず槍岳が、、 左奥が槍岳、背後が野口五郎山頂。 |
野口五郎岳山頂。 野口五郎小屋の営業が8/30までなので烏帽子小屋泊まりとなったのだ |
a)槍岳、 b)なんと乗鞍岳 この時間は、槍・穂高に雲なし |
a)に水晶小屋、状況に応じて最小限の湯が買える。 水は貴重品! b)が水晶岳 |
野口五郎岳山頂で、熱々のゴン太うどん、山で食べると超美味い。 360度、絶好の視界、快感! |
表銀座コースの山々 a)燕岳 b)大下り c)大天井岳 d)常念岳 e)西岳 f)槍岳 g)南真砂岳 |
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水晶岳山頂から360度が、このような光景である。 快感としか言いようがない! a)鷲羽岳 b)双六岳 c)笠ケ岳 d)黒部五郎岳 e)三俣蓮華岳 f)祖父岳 g)雲ノ平 |
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a)槍、b)鷲羽岳、c)水晶小屋 |
←≪鷲羽岳山頂からの槍岳≫ 槍岳を見る一番好きな位置である。 写真では大分霞んではいるが、現場に座って眺めていると、時を忘れるのだ。 ここに座らずして、山の魅力を語るべからず! 下は鷲羽池。 この頃から、槍・穂高の山頂付近のみ雲が出てきた。 |
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薬師岳、この方向からだと大きい |
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丸山辺りからの笠ケ岳の美しい姿 美人と形容したい好きな位置 |
双六岳手前から。 左の抜戸岳から笠ケ岳山頂までは快調に飛ばせる |
弓折岳辺りからの槍岳〜大キレットまで、どこから見ても「槍は槍だ」 |
秩父岩、ここの登りもきつい。 向うは穂高 |
笠新道の分岐を過ぎて、抜戸岩の向うに笠ケ岳山頂。 雲が多くなってきた、残念 |
抜戸岩の間を抜ける。 汚い山小屋に泊まるより、温泉に入って生ビールの方が遥かに良いに決まっている。 この時点で頭の中は生ビール、グイッグイッ |
a)笠ケ岳山頂、 b)笠ケ岳小屋 |
笠ケ岳山頂の双頭の奥の方で バンザ〜イ! 雲で視界ゼロ、ここから穂高を西穂高まで見たかった |
笠新道分岐に戻って、新穂高温泉向かって3時間以上の急降下、生ビールが待っている |
3日目は、笠ヶ岳小屋に泊まる予定で、もし調子がよければ新穂高温泉まで一気に下るという心づもりで出発したのだが、途中、<山小屋の不味い食事に汚い布団>よりは、<温泉で生ビール>というイメージが頭の中で熱くなっていた。 笠新道分岐出発が2:50だから、間違えば暗い中の下りとなってしまう。 慎重にしかし急いで下る。 休憩なんかしてられない。 標準時間が3:20で林道、林道を50分で温泉だから、標準以上でないとダメ! 分岐では 「 今から下りるの? 」 と美形の人妻達。 「急いで下りて温泉でビール飲むの 」 と得意げに出発。のぶながTOPへ 掲示板に参加して、感動の共有と増幅を! ≪我が登山歴へ≫
結果は、林道直前のうっそうとした樹林帯で暗くなった。 ライトで5分ほどで林道だった、危機一髪だった。 途中で追い抜いた夫婦連れは大変だぞ! 暗闇の林道を20分程下ったところで、後ろから車の音、現場事務所の運転手。 アリガタヤ!アリガタヤ!乗せてくれた。 便乗で暫く行くと、登山者がチラホラと、皆、手を挙げているが、かの運転手「メンドクサイ」と素通りである。 井上靖 「氷壁 」 の中崎山荘前で下ろしてくれた。
運良く空き部屋あり ¥10000円で豪華な食事。 露天風呂に、完熟トマトが冷やしてある、美味い美味い、幾つ食べただろうか。 山小屋とは比べようのない豪華な品々。 おつくり、ステーキの朴葉焼き、、、そして生ビール 「 うわはっはっは !フェ〜ッ!」 朝食も豪華、朴葉の味噌焼きの美味い事。 これで1万円? 笑いが止まらない。
翌朝は、早くからきつい雨、「 良かった〜 」 。 山小屋に泊まっておれば、この雨を下らなければならない。 天国と地獄の差。 教訓 ≪最後の下りは無理をしても構わない≫
後年、この思い出をもう一度と、妻を連れて高山・古川・中崎山荘 と旅行。
ところがだ、平常心で同じ料理を目にしたら 「 田舎の旅館料理にしか映らない 」
大切な思い出が一つはじけた。
帰りに、高山で見つけたフランス料理店、二人で¥9000円、田舎の観光地に似合わず美味であった。
≪私の山登り観≫
『高い山に登れば地球が見えてくる』 ≪何億年の地球の営みが見えてくる、そこに居る小さな人間が見えてくる。 ホンの一瞬に生きる小さな人間、さあ!どう生きようか?≫ 単独登山はスポーツではない、人生哲学的行動である。