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≪ ボルゲーゼ美術館展 2009年 ≫京都国立近代美術館 (京都市 岡崎公園)2009/10/31 〜 12/27 GALLERIA BORGHESE G.L.BERNINI に会いたくて |
館内は撮影禁止なので、、画像は全て手持ちの資料を利用。 | ||||||
『 枢機卿 シピオーネ・ボルゲーゼの肖像 』 1632年頃 ローマのボルゲーゼ美術館では、、外に見るべきものが多いので この作品には、、あまり時間をかけていなかったのだが、、 今回は、、この作品しかなかったので、、ジックリと鑑賞 ! 気楽な気持ちだったのだが、、見れば見るほどに引き込まれてしまう。 枢機卿の姿には、、、興味は無いのだが、、 『 プロセルピナの略奪 』 や 『 アポロとダフネ 』 以上に 対象の生の人間性を愛情を持って見い出し 再現された造形の奥深さや存在感、、 凹凸の生々しさ、年齢の風格を表す表現の繊細さ、 ベルニーニのその技量や才能がどうのこうの、、と言うレベルではなく その存在の凄さに、、この大理石の側から離れなくなてしまった。
↓↓ 『 アポロとダフネ 』 の顔の部分の表現なのだが ↓↓ 『 枢機卿 シピオーネ・ボルゲーゼの肖像 』 の人間の存在感の生々しさを見た後では こちらの方が、、手抜き?? と思ってしまう。 神話の登場人物と、、人生の重みを背負った肖像、、 その存在の違いを、、重く思い知らされた。 G.L.ベルニーニ 探訪記へ ラファエロ・サンティの 『 一角獣を抱く貴婦人 』 67cm X 56cm 1506年頃 ( ラファエロ 23歳 ) この作品は、今世紀初めまでは、『 聖カタリナ 』 とされていたそうである。 ボルゲーゼ美術館の収蔵された時は、アレキサンドリアの 『 聖カタリナ 』 だったのである。 というのも、、、16世紀に下部が補筆され、今の姿とは違っていたのである。
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カラヴァッジョ 『洗礼者聖ヨハネ 』 159cm X 124cm カラヴァッジョの名作は、、ボルゲーゼ美術館は多く所蔵している。 明るいボルゲーゼ美術館で一挙にカラヴァッジョを見た時 闇の中に主題が浮かび上がる彼独特の表現が、、 絵画の歴史的には、、強烈な彼の個性なのだが、、 彼以後の絵画を、当たり前のように数多く見ている私には 今までに無い強烈な彼の作風は、、私には珍しく写らない。 教科書的に、カラヴァッジョは歴史を変えた、と刺激されなかった。 一番最近に訪れた時は、、暗闇の部分に深みが感じられなかった。 アムステルダムのゴッホ美術館で衝撃を受けた、、ゴッホの絵の具の塗られたカンバスの重厚さ 何の魅力も無い汚い靴を描いただけのカンバスが、、 描かれたものの存在価値は無いのに、、その絵・カンバスの重厚さ その絵の写真を見ると、、、平面的な写真では、、何の魅力も無い。 ラファエロのマドンナは、写真で見てもそれなりの魅力・価値はある。 ゴッホの絵は、、現物の前でこそ、、重厚さがある。 絵の存在感とは、、そんなものだと思っているのだが その存在感が、、カラヴァッジオの暗闇に感じなかったのだ。 同じ期間に、ローマ、サン・ルイジ・ディ・フランチェージ聖堂で 聖マタイの3部作を見た時も、、同じ感想を持った。 今日の美術館展の上の階で、京都国立近代美術館の収蔵品展があり そこで見た、、ピカソ ↓↓ これも、、ゴッホの実物のカンバスの重厚さ と同じ圧倒的な存在感を感じた。 これに比べると、、カラヴァッジョの闇は軽い、、と感じてしまう。
その子供の一人が、、トロイのヘレンの絶世の美女ヘレネである。 c.f. ボルゲーゼには関係ないが、、参考に他のレダを、、 ↓ パリのグスタフ・モロー美術館で見た レダと白鳥 ↓ 遠景が無く、、白鳥の仕草もエロチックである。 c.f. ↓ ブーシェ の レダと白鳥 ↓ 1742年 Private Collection 『 レダと白鳥 』 魅力のある作品が多いのである。 一転して、、、地味に、、 ↓ ヴェロネーゼ 『 魚に説教する聖アントニウス 』 ↓ 112cm X 157cm 1580年頃 小鳥に説教する有名な聖フランチェスコ に対して 聖アントニウスは魚が相手だそうである。 これを見て、、どうこうと感じることは無い、、、、 |
ヤコボ・ズッキ 『 新大陸アメリカの発見 』 55cm X 45cm 1585年 珊瑚採り、、弓矢を持つ黒人が新大陸の象徴 遠近感が強調され、、新大陸への広大さを感じさせる。 この絵を見て直ぐに思い浮かべたのが、、フィレンツェのヴェッキオ宮の 『 真珠採り 』 である。 同時期の同じ発想の絵である。
『 真珠採り 』 アレッサンドロ・アッローリ ( 1535-1607) 117cm X 104cm ↓ ブレシアニーノ 『 ヴィーナス 』 ↓ 168cm X 67cm 1520-25 この絵は、、ローマのボルゲーゼ美術館でさえ目に付く絵であった。 よく知らない画家なのだが、、、 よくあるポーズなので、、独創性があるとは言えないのであるが、、、
ブダペストの Lotz Karoly の絵は、、見た瞬間に好きになった。 ボルゲーゼ美術館展、、、外にもイロイロあったが、、 記憶に留めたかったのは、、以上である。 |
ボルゲーゼ美術館展と所蔵品展を見た後 1階のSHOPで過去の美術展の図版目録を見ていて 1990年のプラハ国立美術館所蔵の 『 ブリューゲルとフランドル風景画展 』 の中に 私の知らない 『 バベルの塔 』 を見つけた。 ↓ フランドル派 57cm X 71.5cm ↓
バベルの塔全覧へ バベルの塔の画像を収集していたので、、これを逃す事は出来ないので 図版集を購入して、、早速に 追加したのだが、、 プラハ国立美術館で、、この絵を見た記憶が蘇らないのである。 |
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