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≪ 少数民族トン族の村・程陽景区の風雨橋、鼓楼 ≫

程陽永済橋


少数民族トン族の村・三江、龍勝棚田、桂林 (1)
11/07/07 〜 11/07/12


  



↓ 程陽景区 馬鞍寨 の風雨橋 ↓
程陽永済橋



少数民族トン族 : 人口約250万人で、山間部やその周辺で、水田耕作や茶栽培等の農業や林業が中心の民族。
風雨橋 = 木造の橋に瓦を乗せただけの屋根を付けたもので、釘などは使わずに組み合わせのみで建造されている。
   村人が食べ物や飲み物を持ち寄り、社交の場として利用するのが目的。
鼓楼 = 太鼓を吊るし連絡用、集会場、葬祭用に使用。


訪問前に知っていたのは、風雨橋と鼓楼の小さな写真を数枚のみだったので、
その個性的な構築物に、未知の御伽噺的な文明世界を感じ、、密かな憧れがあった。

場所は、、桂林から1日行程で、三江に辿りつき、そこから山間部に上る と言う
観光としては、、相当にマニアックな場所である。




↓  三江 (古宜鎮) から潯江を離れ、支流の林渓江を遡る。   ↓
途中は、いくつかの村を通過するが、、高床式の木造家屋だけではなく、煉瓦造りやコンクリーと、、雑多。
林渓江沿いは水田が多いが、山の斜面には茶畑が多く見られる。
相当に奥に入ったと思っても、、
少数民族のイメージとは違う建物が並んでいる。
観光用、伝統保存の規制が無いと、伝統は現代に取り込まれる。

道路は、、舗装されているので全く違和感は無い。


GPS軌跡によると、三江西岸から 走行距離 19km、1時間 で程陽景区 に入る。


↓  程陽景区入口の観光用の門  ↓




↓  大型駐車場から見た程陽の田園風景、、、 ↓
風雨橋と鼓楼のみの写真しかイメージが無いので
この無垢なる田園風景に、、何が出てくるのだろうと期待が膨らむ。




遠くに、、風雨橋が見える、、、が、、どこか違う。

↑  これは、現代に作られた実用橋であった。  ↑



↓ 現地の看板 ↓
数少ないガイドブックには、地名だけで地図の掲載がなかったので、
全く地域のイメージが出来ていなかったが、これで少しは把握できる。

程陽景区は、1〜2kmの距離に、
馬鞍寨
岩寨
平寨
平坦寨
東寨
大寨
吉昌寨
平鋪寨
の寨という 8村落が点在している。
全てではないが、風雨橋、鼓楼がある。



駐車場から 2〜300m歩いて、、程陽永済橋の登場である。

↑ 現代の風雨橋                      vs                程陽風雨橋 ( 程陽永済橋 ) ↑



程陽風雨橋 ( 程陽永済橋 )



全長77.6m 1912年建造。 現存最大の橋。
両端に3層の切妻屋根、真ん中には、上部に相輪が突き出ている方形屋根が3棟
と、変化に富んだデザインである。

これだけの造形力のある文明は、只者ではない、、、
他にも、知的な芸術性ある文化が育まれているのでは、、
と、期待して当然であろう。
それが、少数民族と言えば、、少数精鋭の民族と勝手にイメージ、、







馬鞍寨の地図




東西に、2〜300mの範囲


↓  GPS軌跡 と GOOGLE EARTH の合成画像   ↓
地図とGPS軌跡は一致するのだが、衛星画像は 50m程 東西にずれている。
衛星写真も都市部に比べると、粗いので、Google も適当なのだろう。




永済橋たもとから川向こうの馬鞍寨を見る。





瓦は乗せているだけ、、三江の鼓楼でも確認したのだが、、乗せているだけなので危険と感じるのだが、、


橋は、全て杉材、床も板である。


本来、村民が憩うベンチは、今や全て観光用の土産物展示に使われている。

                                                    ↓  橋を渡って、馬鞍寨 側から撮る。 ↓






釘を使わずに、、木組みだけ、、、
屋根瓦を乗せている台板は、、、何で 梁に固定しているのだろう?
上下の端で固定しているだけ?





橋の中央から 林渓河の上流方向を見る。




水田への揚水をする水車が至る所に見られる。    水車の桟は竹製。




デジカメ機能の進化

FujiFilm のFinePix HS20 のEXRモードで撮影
ダイナミックレンジを上げる機能なのだが、、

Casio のEX-ZR10 のHDRモードで撮影
露出を変えて2枚撮り、明るい部分を瞬時に合成する機能。
CASIO のHDRモードの素晴しさを堪能、、
便利な世の中になったものである。




橋を渡って、馬鞍寨 側
観光客は、、中国人、西洋人だが、、疎らと言うべきか、、、




メイン通りを右に折れ、小さな鼓楼のある高台に向う。

腰の曲がったおばあさんが見え、、如何にも僻地の村ののどかな光景に見えるが、、


これが大変、、、よくある子供の土産物売りが、、ここでは おばあさんがひつこく迫って来る。
老人に対する敬意や思いやりの心を、強烈に閉ざさねばならないので
観光地としてのイメージが、暗くなってしまった。


鼓楼のある高台から村を振り返る。




鼓楼と広場  集会や祭りの場




鼓楼の内部、、、おじいさん達が集っていた。  太鼓が低い位置にぶら下がっている。
この位置だと連絡用に響くのだろうか?
観光用ではなく、現在も村の実用の憩いの場の用である。




七層の屋根の内部
三江の大鼓楼は最上部近くまでの階段があったが、、ここには見られない。




広場には鼓楼の他、舞台がある。  日に2回踊りが披露されるそうである。




広場の南端から林渓河方向を見る。





広場の舞台。

日本では田舎の神社やお寺の舞台があるが、

ここでは、、宗教色は目立っていない。

多くの自然物に精霊が宿っているという

精霊信仰らしいのだが、、、

村を短時間に歩いただけなので、信仰に関するものに

気が付かなかった。


鼓楼前の高台を下りる。















村のメイン通り、、、ホテル、民宿、、内部が判らないので表現に困るが、、宿泊施設やカフェらしきものがある。
↓ バックパッカーらしき西洋人      チョッと奥まっただけなのに観光客は全く ゼロ ↓



村のメイン通りと言っても、200mで村を突き抜ける。
コの字に湾曲した林渓河の上流に出る。


↑  左が岩寨と合龍橋、  正面が 平寨 の小学校?  ↑






切妻屋根が2棟だけの合龍橋  と  岩寨の鼓楼




合龍橋 と 岩寨の鼓楼




平寨への渡りとなる合龍橋








合龍橋は、、観光客はここまで来ないのか、、おじいさんが2人だけ涼んでいただけ。





岩寨





岩寨の鼓楼は、15層の大鼓楼である。   質素な村の在り様と 鼓楼の存在感は、目立ちすぎるのだが、、
村の鼓楼への思い入れは、、それだけが飛び抜けているように思う。
村同士の対抗意識の積み重ねか?  イタリアのサンジミニャーノの塔の場合と同じか、、





歩いていて目の前を通り過ぎた、、、その太りぶりに驚いた、、トカゲ?




来た道を戻り、、程陽永済橋まで、、、          馬鞍寨側から撮る。





伝統の風雨橋を離れ、、昼食の為に、、現代の風雨橋を渡り、対岸のホテル?に行く。






造形は立派な伝統にのっとった風雨橋であるが、、土台は現代的なアーチ橋




橋の通行する部分は、全て木製で造りも伝統的、、

でも、、床部分は石張りで、、バイクが通過していた。

高さ制限があるが、自動車も可能か?





角度を変えて程陽永済橋を撮る。









現代の風雨橋の下から、、、永済橋、水田、水車、林渓河のせせらぎ、、アーチ と面白いアングルである。









イタリアのバッサーノ・デル・グラッパに架る ポンテ・ヴェッキオ(コペルト橋)を思い出した。

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