写真豊富な、のぶながワールド 2度目のマイセン訪問(オープン デイ)
■ 最初のマイセン訪問は普通の日だった。
見世物としての制作課程の紹介に過ぎないので大いに不満だったのだが、、、、
帰国後、OPEN DAY なる日があり、この時は全工場開放となる、製品の格安販売もある、、と知り
『 行かねばならない 』 と、、実に単純に再訪予定決定。
と言うのも、、ドレスデンの歌劇場ゼンパーオーパーとの組合わせ、
前回 休館日で見れなかったドレスデン、アルテ・マイスター絵画館のラファエロも見なければならない、
と、理由が重なっていたから、、、、
絵付けの仕方ぐらいは知っている 知りたいのは、どんなレベルの人達が どんな気分で描いているのか、という事。 パートのオバチャンでない事ぐらいは想像つくが 事務的に決まりきったパターンを描き続けているなら、気合が入らない。 高額を売り物に、能書きの多いマイセンブランドである、 それだけの自覚が作り手にあるのか! それを知りたかったのである。 |
今日は入口が違う。 喫茶、ショウルーム入口を素通りし、右端の大きな工場の門から入る。 近くの駐車場に停めたマイカーから続々と人がやってくる。 でも、工場内でも日本人には、1組逢っただけである。 入場料は、2ユーロで、陶器製記念メダルと工場内案内図をくれる。 |
工場と言っても、何十という工房の集まりと言う感じだ。 小部屋に分かれており、各部屋に数人ずつが自分の領域を持ち、花を飾り、お菓子を置き、私服で、一筆ずつ濃淡を確認しながら描いている。 | ||
お客さんは、皆気楽に質問している。 当然ドイツ語なんで、、、 和やかな雰囲気、、和気藹々、、話題が弾んでいる所には人が集まる。 |
||
工場は広い。 入場する時に地図をくれるが、初めてだと何処で何をしているのか判らない。 端から回って見るしかなかった。 多くの棟があり、それぞれ3階以上ある。 絵付け用の部屋は、小部屋に分かれており、混み合う廊下を次ぎから次ぎへと部屋を覗いていくのだ。 |
|||
絵付けは女性が圧倒的に多いが、たまに男性もいる。 見本を置きながら描いているが、一筆毎に自分の感性で描いているようなので、一品ごとに異なった作品になる。 頻繁に、ガラス板の上で顔料を磨りながら、一筆毎に顔料を調節している手間は、相当なものである。 こういう行程を、ユーザーに見せ、質問に答える。 工場内を自由に歩き回り、まるで自分達の工場だ、と思わせる。 これを長年繰り返しているのだ。 |
|||
↑の天井の赤いのはレール。 垂れ下がった赤いロープで、どろどろの土のバケツを吊るして移動させる。 <成型の棟> ここは、工場のイメージどおり大きな空間である。 男性が多い領域であった。 |
|||
入口近くは、線描き、2つ花のような比較的低価格の部屋だったけれど、奥の棟の2階3階と進むにつれて、複雑なものの部屋が。 個人の机の上の様子も変わってくる。 単純から複雑へ・個性的へ |
||
間違いなく、全てを、一筆ずつ手書きである。 |
この辺りになると、机の周辺は≪職人以上、芸術家以下≫という感じである。 | |
9時過ぎから11時半頃まで2時間半回ったが、疲れ切ってしまった。 まだ途中である。 ≪千一夜物語≫≪真夏の夜の夢≫なのど絵付け現場や焼成部門は未だ見ていない。 でも、今自分が何処に居るのか判らない、方向も判らない。 部屋を出て隣りの部屋へ、、なんださっき見た部屋だ、逆に進まねば、、と、もう限界だ! 「残りは、また来よう」 と、記念に何かを買おうとショッピングに切替。 |
|
商品の販売は、アチコチに分散して展示している。 見学の途中で荷物を持ち歩く分けには行かない。 |
|||||
クレジットカードは特定の場所で一括処理。 私は奥の棟の3階で処理した。 ここでは免税手続きもしてくれる。 各販売所で買って伝票をもらって、この場所でクレジット処理をした伝票を元の販売場所に持って帰り、商品をもらう。 |
|||||
日本語でも2級品と書かれた伝票を作成する。 気になる値段は、お皿、109ユーロ。 三つ花デミ、180ユーロ。 花鳥図デミ、70、70ユーロ この値段から、空港で約10%の税金分を戻してくれる。 |
|||||
中庭では軽食がある。 |
ソフトクリームを食べる |
帰り道に、直ぐ近くに中華料理店がある。 ↓ご覧のようにマトモな料理を出す。 味は濃厚過ぎるが、気持ち良く食べさせてくれる。 |
■ マイセン磁器工場は、Staatliche Porzellan-Manufaktur Meissen GmbH とあるから、国立なんだろう。
消費者に対してこのような催しを繰り返し、企業 vs 消費者 の垣根をなくそうとしている。
一度訪れてみると、日頃は手の届かない場所に陳列して販売しているブランドであっても、身近になるのだろう。
あまりの OPENさに、企業としての在り方に興味を覚えた。
■ 同じように高価な 柿右衛門 ブランド等は、職人が作っているにもかかわらず、高価で高荒利益。
記念館建てて財団法人で節税し、、個人のみが大儲け、、、、、世の中イロイロあって面白い。
■ 私は、マイセン磁器のファンではない。 (今の時点では)
焼き物の楽しみは、≪使ってみる≫、≪買ってみる≫、≪飾ってみる≫、≪創ってみる≫とイロイロあるが、
≪探してみる≫、≪窯元を訪ねてみる≫という楽しみがある。
旅行先で、出張先で、ついでに、小奇麗な店を、窯元を訪れるというのは、旅自体の楽しみを数倍に増やしてくれる。
私のマイセンへの興味は、旅行する事に付随したもの、ドレスデンのオペラの楽しみと組合わせて持続する。
最初のマイセン訪問記へ
祥瑞の珈琲カップ詳細画像へ
青花(有田しん窯)工場訪問記へ