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≪  エルミタージュ美術館  ≫

1712年 : ピョートル大帝がモスクワからサンクトペテルブルグへ遷都。

1764年 : ドイツ実業家ヨハン・ゴツコフスキーよりコレクションを225点購入
1764年 : 女帝エカテリーナ二世が絵画コレクションを宮殿に展示する。
1769年 : ザクセン宰相ハインリヒ・ブリュールより600点以上購入。
1772年 : フランス財務長官ピエール・クロザよりラファエロの 「聖家族」 購入。
            、、、、
1864年 : ミラノのリッタ家からダ・ヴィンチの 「リッタの聖母」 購入。
            、、、、


初めてのロシア旅行 (1)
2017/01/22 〜2017/01/28





↓  2017/01/24 朝 10:20  ↓

↓  10:30の開館前 真冬のオフシーズンだ、、さすがに行列は無い。  ↓
↑ 宮殿広場中央のアレキサンドル1世像 ↑
高さ47.5m
直径4m、650t の花崗岩の一枚岩




← 旧参謀本部の中央アーチの上で目立つ

「 馬と勝利の女神像 」

1812年のナポレオン戦争の勝利の記念像
 

開館の 10:30 〜 15:00 本館の滞在時間は、軽食を含めて 約4時間半
その後の 印象派展示の別館 は 60分以内の滞在。


↓  宮殿広場から見て 右手のグループ入口から入館する。  ↓




グループ入口、手荷物検査 → クローク → カフェ・ショップ → 大使の階段




↓  冬宮の表玄関・大使の階段が鑑賞の出発点だ。  ↓

↑  大使の階段の天井画は 「 オリュンポス山 」 と入口に相応しい壮大な大画面  ↑



↓    ピョートル一世の間  を通り    珍しく展示のない大広間の 紋章の間 へ   ↓





←  ?聖ゲオルギューの間?




↓  1812年ギャラリー  ↓
ナポレオン戦争に従軍した332人の肖像画の間だ。






パヴィリオンの間   孔雀の仕掛け時計 (エカテリーナ2世の愛人ポチョムキンからの贈り物)




↓ バフチサライの宮殿の涙の噴水風 ↓    パヴィリオンの間のモザイク





★  ★  ★  いよいよ待望の イタリアの空間へ  ★  ★  ★ 



フラ・アンジェリコ や フィリッポ・リッピ etc だが、、、気に留めている時間がない、、

↑  「 スキピオの高潔 」 フンガイ ↑



↓  ダ・ヴィンチの間  ↓











リッタの聖母

↑ 別人の作だとか、、初期の作品に別人が加筆したとか、、問題のある作品 ↑
←  ベヌアの聖母  ↓




↑  マリアの顔、幼子の顔 と 優雅さの感じられないと  ↑
違和感を感じさせる作品


と、、2作品とも  美術館の目玉とするには、、問題がある。



↓  ティティアーノのは魅力的だ。  ↓





↓  ヴェロネーゼ  ↓




↓  ジュリオ・ロマーナ  ↓






←  ?


↓  バッチ の 「 レダ 」
←  ポントルモ 「 聖母子と 聖ヨセフ、洗礼者ヨハネ 」

登場人物の顔の表情に全く神々しさや幸福感がない不思議な絵。




↓  iいよいよ 最大の関心事、、ラファエロの間 である。  ↓



ラファエロのロッジア

ヴァチカン宮殿のコピーである。
オリジナルのヴァチカン宮殿のラファエロのロッジアは、、

遠い昔に 息子を連れて訪れたのだが、、

仰天した記憶があり、、そこで摂った息子の写真もあるが、、

詳細は、、もう忘却の彼方である。


今では、、、この程度では何の驚きも無い。


「 聖母子と 髭の無い聖ヨセフ 」

画集で見ていた時は、、聖ヨセフの貧相な顔に違和感を覚えていたのだが、、
現物を前にすると、、全体に画調が暖かく、
聖母子もルーブル等には明らかに劣るが
ラファエロとして甘受できる。

期待以上に良かった作品だ。
小さな聖母子

この小ささは、、パリ郊外のシャンティーイの三美神を思い出す。
↓  同じように小さな ピエトロの作品 ↓





イタリア絵画が続く、、






ミケランジェロだが、、
魅力は感じない。














↓  ティエポロだ。  ↓
大きな作品を収集しているのだが、、「ザビニ女の略奪」 以外は、、物足りない。











★  ★  ★    スペイン    ★  ★  ★ 







なんと言っても、、ゴヤ作品が少な過ぎるのが物足りない。
↑  「 アントニア・サラテの肖像 」 は魅力的だ。  ↑




ムリリョ






★  ★  ★  オランダ、フランドル  ★  ★  ★ 



レンブラントの部屋  とても充実しているのだが、、
私はあまり興味が無いのだ。








ルーベンス










★  ★  ★    フランス   ★  ★  ★


フランソワ・ルモワーヌ  Francois Lemoyne

「 ジュピテルと イオ 」       「 水浴女 」

知らなかったが、、とても魅力的な画家だ。   新たな収穫の一つだ。




ブーシェ  etc




もう  後半は  気力は萎えている。

カフェで 不味いロシアのパンのサンドウィッチで昼食。

心改めて、、、見逃していた、、クラーナハ の絵を探しに行く。

黄金の客間



↓  クラーナハ、、、  ↓

ミュンヘンのアルテピナコテーク等で頻繁にお目にかかっていたクラナハだが、、
特異な顔の表現で、、興味は湧かなかったのが、、昨年からの日本でのクラーナハ展で
北欧では始めての巨大工房を経営した凄い人物と知り、、興味が湧いていたのだ。




------------  ↑  以上が、、絵画 の鑑賞だが、、、以下で  彫刻の鑑賞だ。  ↓ ------------



--------- 古典絵画史のギャラリー ---------






↓ カノーヴァの 「プシュケとアモール」、 「ラオコーン」、「アポロとダフネ」 「花輪を投げるビクトリア」 ↓

↑  これらを見て強烈なショック!!  ↑



カノーヴァの 「プシュケとアモール」 は、、ルーブルでもメトロポリタンでもお目にかかり
どっちが レプリカなんだ!! と 大いに疑問と不信を抱いたのである。 それが新たに エルミタージュにもある。
我が家にも メトロポリタンで買った小さなレプリカがある。
私の持っているカノーヴァ作品集は全てルーブル蔵となっているのだ。 エルミタージュはレプリカを堂々と展示している事になる??
不信感いっぱいだ〜!

古典絵画史のギャラリー展示ではなく、、分散して展示している以下の彫刻も、、明らかにレプリカである。
 「ラオコーン」、、、これは、、、ローマのヴァチカン美術館の目玉である。
「アポロとダフネ」、、、大好きなベルニーニ は ローマのボルゲーゼ美術館の目玉だ。
 「花輪を投げるビクトリア」 Christian Daniel Rauch も、、、ベルリンの美術館島の目玉である。

驚きとあきれ果て、、、「所蔵品が多くて展示しきれない、、」 なんて大嘘吐きだ、、レプリカを堂々と展示するスペースがある、、
と、、不信タラタラの彫刻群、、



一階入口の展示ホールにある。

古代ローマかと思ったが、18〜19世紀の作 →



↓  メインの古典絵画史のギャラリー のカノーヴァ作品群  ↓

カノーヴァは、、細部がすっきりし過ぎて濃くがないので、今は興味が無い。
私にとっては、、彫刻は ベルニーニ と ベガ であるが、
未知の彫刻家が多いので、、常に興味がある。





目に付いた彫刻家の作品




古典絵画史のギャラリーの一階への階段の周囲にも彫刻群が、、、
結構、、魅力的な作品が並んでいる。




Pietro Tenerani の作品で魅力的なのが数体、、








古典絵画史のギャラリーではなく、、絵画室にも彫刻が点在

John Gibson



↑ 劇的な Guseppe Mazzuola ↑

↓ Etienne Maurice Falconet ↓



彫刻は、、程ほどに 良かった  と言う印象である。


見終わって、、整理してみると、、見逃しているものが多いの気が付く。

イタリアでは、、ジョルジョーネ、、
古代ギリシャ・ローマの彫刻ゾーン
工事で閉鎖と言われた、、敦煌の壁画
、、、
まっ、、一度の訪問では無理な事は明らかだ。
事前の学習のお陰で欲張って見た方であろうと、、自画自賛!



エルミタージュ美術館全体の印象は、、、

目玉となる ダヴィンチ と ラファエロ が共に軽すぎる。
各展示室も、、圧倒的な目玉作品が無い。
と、、贅沢を言うのだが、、
ルーブルの イタリア・ルネッサンス + ロココ等のフランス絵画
プラドの ゴヤ + イタリア・ルネッサンス
ミュンヘンの イタリア・ルネッサンス +  カウルバッハ 等のドイツもの
ウィーンの バベルの塔のブリューゲル群
フィレンツェの圧倒的な地元イタリアもの
と 圧倒的な吸引力のある目玉を擁する美術館での贅沢三昧の鑑賞を繰り返し積み重ねてきた感性には、、

ガイドブックや紹介TV番組の 評価は、、誇大すぎるとの印象だ。








冬の宮殿の向かいの旧参謀本部に  印象派の作品が 別館として展示されている。




印象派は、、元々期待はしていない。

アムステルダムのゴッホ美術館、、パリのギュスターヴ・モロー美術館を見て以来
印象派等の近年の絵画は、、ワンパターンなので一作品の存在感は小さいから、
それらを一堂に集めた個人専門美術館でないと存在感が薄い と思っている。
オルセー美術館でさえ、、広く浅くで不満であった。
期待してブーグローを見に行って、、パラパラとある展示に落胆したものである。


↓  モネも 色の冴えがなかったので、、名札を確認して モネ を確認  ↓
全体に、、汚れなのか、、、くすんで見える。


期待も無し、気力も無し、、で サーッと見てお終い。



Vittorio Corcos   我が嫁とは異次元の世界の御婦人である。 ↑



見忘れたものが多くあるので、、2度3度と、、訪れる必要がありそうだ。
ロシアものの ロシア美術館、トレチャコフ美術館を 見てみたいものである。


2度目のエルミタージュ美術館訪問記へ 2018/04





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